ついに秋のGIシリーズの幕開けともなる今週末。
初戦は、毎年恒例の芝1200m電撃戦・GIスプリンターズS(中山・芝1200m)である。
台風の影響は多少気になる週末の馬場。現時点ではなんともいえない面もあるが、日曜日午後メインレース時には、中山芝も良に回復していると想定。重賞開催としてはもうひとつ土曜日の中京で
シリウスS(GIII・中京ダート1900m)もあるが、今週はやはりGIスプリンターズSのほうをデータで攻略していこう。
ちなみにスプリンターズSは14年が新潟開催。データは過去10年分を基本にしているが14年分は除外。かわりに2010年分を入れた過去10年としてカウントする。
1 堅い年もある! だが3連複・3連単なら荒れに賭けるほうが妙味?
まずは荒れるか荒れないかの傾向から。
馬連は過去10年で3桁配当が3回(12・13・20年)。4桁配当が6回(10・15・16・17・18・19年)。万馬券が1回(11年)となっている。ここだけ見るとさほど荒れないような傾向にも感じるが、3連の馬券になると様相が一気に変わる。
3連複では、4桁配当が3回(12・17・19年)で、万馬券が7回(10・11・13・15・16・18・20)。3連単はさらに配当が高くなり、4桁配当が1回のみ(19年)で、万馬券が4回(12・13・17・20年)で、10万円超えが5回(10・11・15・16・18年)となっている。つまり2年に1回は3連単10万円以上の配当が発生しているということ。
馬連ならば堅めサイド。3連複・3連単ならば荒れ狙いというのが基本になりそう。しかも近2年での3連単配当は万馬券までで収まっているので、今年あたりはまた10万円超えの大爆発を期待していいのかも?
2 荒れる要因は9番人気以下の馬! その活躍傾向とは?
配当が荒れるということは、それだけ人気薄が台頭しているということだ。過去10年データをざっと見るだけでも、9番人気以下の人気薄馬たちが馬券圏内によく絡んでいることがわかる。
10年
ウルトラファンタジー(10番人気1着)。11年
パドトロワ(9番人気2着)。12年
ドリームバレンチノ(9番人気3着)。13年
マヤノリュウジン(15番人気3着)。15年
サクラゴスペル(11番人気2着)、
ウキヨノカゼ(9番人気3着)。16年
ソルヴェイグ(9番人気3着)。18年
ラブカンプー(11番人気2着)、
ラインスピリット(13番人気3着)。20年
アウィルアウェイ(10番人気3着)。併せて10頭もの9番人気以下の人気薄が馬券になっている。
10頭のうち、4頭が前走キーンランドC。やはり前走
セントウルS組・前走GI組のほうが格上のように思われる分、キーンランドC組は好走していても人気薄になりやすいようだ。今年も狙いは前走キーンランドC組の9番人気以下なのか?
3 1番人気馬はやっぱり強い? 枠なら偶数の中枠が良い!
1番人気馬は過去10年で5勝。成績は【5・1・1・3】である。馬券圏内の軸としては7割機能している。その1番人気が勝っている5回は、5枠10番・1枠2番・4枠8番・4枠8番・5枠10番という内容。どれも偶数枠。しかも真ん中の枠が多い。今年も1番人気が同じ条件に入れば、材料としてはプラスということになるだろう。
さらにスプリンターズSは、再好走傾向が強いGIとしても知られている。
過去には03・04・05年で1着・2着・2着したデュランダル。08・10年でともに2着の
キンシャサノキセキ。11・12年で1着・2着だった
カレンチャン。12・13年連覇の
ロードカナロア。さらに16・17年連覇の
レッドファルクスなど、ほかにも再好走例はかなり多い。
今年は、19・20年で3着・2着だった
ダノンスマッシュ。さらに19年2着だった
モズスーパーフレア。20年3着の
アウィルアウェイが再好走パターンを狙える。
4 タイム指数は5走平均値トップ馬が馬券になりやすい?
ネット競馬で算出しているタイム指数では、5走平均値のトップ馬が馬券になりやすい傾向が続いている。今年のトップは人気
レシステンシアが111で1位。前走値も同距離レースでの112で出走馬中1位(同値で
ピクシーナイト)になっている。ただし
レシステンシアは中山コースが初。同馬は芝1200mというのは中京でしか経験していない点をどう見るか。ちなみに
ピクシーナイトも中山コースは初。となると経験分有利なのはやはり
ダノンスマッシュということかも。ただ今年は海外レースを挟んでいるだけにこの馬も平均値はアテにならない。条件として満点といえる馬がいない点が今年の不確定要素といえるだろう。
(netkeiba編集部)