今週からは再びの連続GI開催がスタート！

　年末のホープフルSまで怒涛の8週連続GIシリーズが続くことになる。

　まずは秋の牝馬頂点を決めるエリザベス女王杯(G1・阪神芝2200m)だ。

　京都競馬場開催が常のエリザベス女王杯。だが今年は、昨年に続き阪神競馬場開催となった。ラッキーライラックが勝った昨年は、京都開催時ではなかなか出なかった2分10秒台の高速決着。さて今年は？

　過去10年データから今年のエリザベス女王杯の馬券＆レース傾向を探っていこう。

1.大きく荒れるレースではない。配当狙うなら3連単？

　まずは過去10年の配当データから堅いか荒れるかの傾向から見ていこう。

　馬連では10倍以下のガチガチ決着が2回。さらに10〜30倍台までだった年が5回ある。そこから40〜70倍台の決着は一切なく、80倍以上(万馬券1回を含む)が3回。つまり中途半端な配当がない。馬連ならば堅めに徹するか、一気に万馬券前後の配当を狙ったほうが良い。

　3連複は30〜40倍台発生が4回で、そこが狙うべきゾーンだといえる。万馬券以上は3回。だが最高でも2万円台なので、3連複も馬連同様に荒れ期待はできないかも…。

　やはり高配当目指すならば3連単。ただし過去10年では最高でも15万円台まで。それ以上の大爆発といえるレベルは出ていない。頻出しているのは6万円台前後のラインだ。

2.1番人気馬が1着になるわけじゃない？

　先週のアルゼンチン共和国杯同様、配当が堅いわりには「1番人気が圧倒的に強い」というレースではない。

　過去10年の1番人気馬はわずか2勝だけ。成績としては【2・3・2・3】である。馬券圏内キープ率は7割。1番人気は買うならアタマからではなく「軸扱い」が良い。

　そして先週とまったく同じことを書くことになるが、やはり補完作用というような感じで、「1番人気が走らなかった年は2番人気か3番人気どちらかが馬券圏内になる」という傾向がある。上位人気3頭を馬券圏内から全部バッサリというような行為は今週も危険だ。

3.異常なまでに再好走傾向が強いGI？

　近2年ラッキーライラックが連覇したのがいい例なのだが、このエリザベス女王杯というレースは、とにかく「前年好走していた馬が再び好走する」という強力な特徴がある。

　過去20年の成績データを眺めてもらえばわかるのだが、ラヴズオンリーユー、クロコスミア、モズカッチャン、ミッキークイーン、ヌーヴォレコルト、ラキシス、スノーフェアリー、アパパネなどなど…。多くの牝馬たちが2年連続、あるいは3年連続で馬券になっているのが大きな特徴だ。しかも、なぜか「前年と同じ着順」というパターンが多い。

　一昨年から昨年の「京都⇒阪神」という競馬場替わりでも、ラッキーライラックが連続1着、ラヴズオンリーユーが連続3着だったので、阪神開催だからといって過去10年データが役に立たないということでもないだろう。

　しかし今年は残念ながら前年3着以内の出走馬がいない。ということで、この連続好走パターンは使えないのだが、阪神芝2200m、もしくは京都芝2200m戦で馬券圏内になったことのある馬を狙うのはアリだといえるだろう。

4.関西馬＆外国人騎手がテッパンの狙い？

　東西どちらが優勢かといえば、明らかに関西勢が優勢だ。特に近5年は関西勢が5連勝中。しかもその鞍上はデムーロ・モレイラ・スミヨン・ルメールという外国人騎手たちだった。つまり近5年は「関西馬＆外国人騎手」の組み合わせしか勝っていない。

　今年は短期免許での騎乗という形がないだけに、期待できるのは国内の外国人騎手2人だけ。しかしデムーロは関東馬のテルツェットに鞍上予定。ピッタリ当てはまるのはルメール鞍上のレイパパレだけということ？

5.3歳馬は強いのか？

　過去10年、3歳勢はかなり多く参戦しているが、勝ったのはわずか2回(13年メイショウマンボ・17年モズカッチャン)だけ。2着2回、3着2回という成績。毎年3歳馬は参戦していて、10年間で7回馬券圏内になっているわけだ。

　しかし馬券圏内になった3歳馬7頭はすべて5番人気以内だった。どうやら3歳馬は人気薄からの一発はけっこう難しいようだ。今年参戦している3歳馬は2頭だけ。上位人気になりそうなアカイトリノムスメはもちろんこのパターン範囲内。しかしもう1頭のステラリアは5番人気以内ではなさそうでちょっと厳しいかも…？

(netkeiba編集部)