年末のダートの大一番・東京大賞典が29日の15時40分に発走する。地方馬初のJBCクラシック勝利を果たしたミューチャリー、同レースで2着のオメガパフューム、チャンピオンズCで最先着の3着となったアナザートゥルースらが今年は参戦。ここでは、血統馬券予想理論「血統ビーム」の提唱者で競馬予想界に衝撃を与えた大人気予想家・亀谷敬正氏に東京大賞典の解説をお願いした。
◆「米国要素やNARの要素を濃くした馬」に注目
昨年の東京大賞典はウマい馬券で本命に推奨したカジノフォンテンが9人気で2着。
レース前のコラムでは「2014年以降の4番人気以下で馬券になった6頭中5頭が父米国型」と書きました(国別血統タイプは亀谷敬正のホームページ。スマート出馬表の分類を参照)。
カジノフォンテンも父米国型。これで2014年以降、4番人気以下で馬券になった7頭中6頭が父米国型になりました。
東京大賞典と帝王賞は同じ大井の2000mで行われるのですが、季節や、JRAのレースも含めた番組体系の影響で東京大賞典の方が特に父米国型が走りやすくなるのです。
昨年カジノフォンテンを推奨した際には、
・父が米国型のカジノドライヴであること
・単行本「亀谷敬正の競馬血統辞典」でも書いたように、カジノドライヴは晩成型であること。
・5年連続でヴァイスリージェント系を持つ馬が馬券圏内になっていて、カジノフォンテンはその血も持つこと
を指摘しました。この手法は今年もそのままスライドできるでしょう。
また、父米国型の中でも、母方も米国血統。あるいはNARのダートで名血の馬が走りやすい傾向も。米国要素やNARの要素を濃くした馬の方がより東京大賞典には向きます。
今年の東京大賞典出走馬の中で父米国型の馬は、内枠から順に、タービランス、アナザートゥルース、キャッスルトップ、ノンコノユメ、オメガパフューム、ミューチャリー、デルマルーヴル、ノーブルサターン。
半分の馬が該当しますが、母の血統を見てさらに絞ることはできますし、他の要素での絞り込みにも有効です。
「血統は馬柱の分析にコクを与えるツール」。戦歴やその他の傾向の分析のスパイスによろしければご活用下さい。
(文=亀谷敬正)