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【勝負の分かれ目 東京新聞杯】田辺騎手の自信に満ちた騎乗でイルーシヴパンサーが4連勝

2022年02月06日 18:15

4連勝で重賞を初勝利したイルーシヴパンサー(撮影:下野雄規)

 トーラスジェミニがハナを切り、ケイデンスコールヴェロックスディアンドルらがつづく。1番人気のファインルージュは少し遅れた馬群のなかにいて、2番人気のカラテはさらに2馬身ほど後ろの中団にいる。

 田辺裕信が乗る4番人気のイルーシヴパンサーは、先頭から10馬身近く離れた後方2番手に控えた。田辺が描いていたレースプランよりは後ろの位置取りだったという。

「(好位につけた)前走がいい競馬だったので、中団くらいを取れるといいかなと思っていました。それでも、折り合いなどに課題がありましたし、リズムを一番に考え、深追いせず、じっとしていました」

 トーラスジェミニが単騎先頭のまま3、4コーナーを回って行く。直線に向いても、イルーシヴパンサーは後方2番手のままだった。田辺は迷わず外に進路を取り、軽くアクセルを吹かすようにしながらカレンシュトラウスの外に持ち出し、左ステッキを入れた。

 内埒沿いで粘るトーラスジェミニに、外から他馬が襲いかかる。

 ラスト400mを切ったところでケイデンスコールトーラスジェミニをかわして先頭に躍り出た。その内からディアンドル、外からはドナアトラエンテも伸びてくる。

 ファインルージュカラテはどちらも手応えがあるのだが、前が壁になっている。

 各馬が横に大きくひろがり、ファインルージュカラテの前もひらけた。ラスト200m付近で、ファインルージュが馬の間から伸びてきた。しかし、大外を通るイルーシヴパンサーのほうが脚色がいい。

 イルーシヴパンサーは1完歩ごとにファインルージュとの差をひろげ、最後の数完歩は流すようにして、重賞初制覇を遂げた。1馬身3/4差の2着はファインルージュ、さらに首差遅れた3着はカラテだった。

「一戦ごとに成長を感じていましたが、あんなにあっさり差し切ってくれたのには、ぼくもびっくりしました。もともとカッとする馬だったのですが、落ちついて挑めるようになってきました。また一線級の相手と戦えるようになったので、本当の勝負はこれからだと思います」と田辺。

 後方から大外という、馬への信頼と自信を感じさせる騎乗で馬の力を引き出した。

 2着のファインルージュと3着のカラテは、直線でもう少しスムーズに走ることができていれば差は詰まっていたかもしれないが、イルーシヴパンサーを負かすところまでは行けなかったのではないか。今回に関しては、イルーシヴパンサーの完勝だった。

 これでイルーシヴパンサーは4連勝。強い4歳世代から、また1頭、楽しみなマイル王候補が現れた。

(文:島田明宏)

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