過去10年間で1〜3番人気に支持された延べ30頭が3勝2着3回3着3回と苦戦する一方で6番人気以下馬が7勝。昨年、一昨年と2年連続で50kgという軽ハンデの人気薄馬が勝利するなど、シーズン末期らしい荒れる重賞として知られている。
◎
スルーセブンシーズはミモザ賞の優勝馬で、紫苑Sの2着馬。
ルーラーシップ産駒の半姉
パッシングスルーは長く良い脚を使うタイプで紫苑Sに勝ちエンプレス杯3着。芝ダートで活躍した。こちらは
ドリームジャーニーの産駒らしい鋭い末脚を武器にするも、秋華賞は枠順に泣かされ脚を溜めることが出来なかった。立て直しを図り、前走は3勝クラスの特別競走に挑んだが、4か月半ぶりの出走で馬体重22kg増。それでも出走メンバー最速の末脚を繰り出し、0.1秒差3着まで追い上げている。52kgならチャンスだ。
〇
ソフトフルートは昨年の1番人気馬で新潟牝馬S2着馬。前走の都大路Sは最後の直線で行き場をなくして実力を発揮できないままだった。3歳春の矢車賞では
アカイイトを差し切っており、秋華賞も3着。秘めた能力は重賞級だ。54kgは仕方ないところか。
ちょっと気になるのが▲
キムケンドリーム。芝2000m重馬場のデビュー戦を快勝し、
ソフトフルートが勝った矢車賞は6番人気の支持を受けたものの逃げて4着。その後、ダートに転じて前走の東北S含め3勝をあげてオープン級まで上がってきた。
メイショウナルト、
エピカリスの半妹と母系はA級だ。久しぶりの芝コースでどんな走りを見せてくれるか楽しみだ。
△
マリアエレーナは新潟牝馬S優勝馬で愛知杯2着。前走の京都記念は牡馬相手に果敢に先行したが0.5秒差8着。スローペースの2番手に収まったが、早くから後続のプレッシャーを受けるような立場になり、最後は切れ負けしたような印象だった。牝馬限定戦であれば、むしろ格上的存在だが、少し間隔があいた分、どうだろう。
△
ウインマイティーは忘れな草賞に勝ち、オークス3着。エリザベス女王杯3着△
クラヴェルも無視はできない。昨年5着△
ホウオウエミーズは3kg増の53kgでの出走だが、昨年よりは力をつけているはず。