【フルールC予想】多彩なメンバー集った牝馬短距離路線の起点

2022年07月13日 18:00

快速馬リコシェの巻き返しに期待したい(ユーザー提供:spe_reさん)

 2歳重賞の原点である栄冠賞が終わり、ここから重賞戦線は距離や性別で分岐していくことになる。まずはその栄冠賞を軽く振り返っておきたい。最低人気のコルドゥアンが、期間限定騎乗初日だった兵庫の石堂響騎手を背に、シンガリ一気の追い込みで勝利したという、あまりに情報量の多い結果だった。

 改めて結果を分析すると、8着までが勝ち馬から0秒4差に凝縮しており、如何に紙一重の戦いだったかが分かる。展開も激しく、スムーズに力を出し切れた馬は半数いるかどうかだ。幾度も書いているが、栄冠賞という重賞は、出走できること自体に大きな価値がある出世レースである。今年もここから複数の重賞ホースが生まれるだろう。

 さて、このフルールカップは、エーデルワイス賞へと続く牝馬短距離路線の起点である。最有力は、栄冠賞組からただ一頭、参戦してきたリコシェだろう。栄冠賞では後手を踏み、大外を回らざるを得ないロスの多い競馬になったが、直線だけで5着に追い上げた。この経験値だけで評価には事足りる。1000mにも不安はなく、中心視するのが妥当である。

 もし逆転の一発があるとすればという穿った考えで、筆者は距離短縮で激変したサワヤカローズに注目した。この時期の2歳馬で、タフな良馬場の門別1200mを1分14秒台で走れるのは、重賞級の能力がある証拠だ。速い馬が揃う1000m戦への対応は未知数だが、リスクを上回る魅力がある。

 他のメンバーも実に多彩。エイシンレゲンダは4戦のキャリアの中で、着実にステップアップしている。メンバーレベルが上がった前走のオープン戦でもスピード負けしなかったのは、地力強化の賜物だろう。馬場が渋れば、オンネマトカに一変の可能性がある。走りは明らかに軽い馬場向きで、前走だけで評価は落とせない。この重賞2連覇中の角川厩舎が送り出すレモンアイカー、時計勝負ならもってこいのアサクサロックなど、馬券を考える際は手広く押さえるべきである。

(文:競馬ブック・板垣祐介)

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