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【天皇賞・秋】イクイノックス、仕上がりマックス! 馬なりで楽々11秒5 ルメール騎手の“味付け”必要なし

2022年10月27日 12:19

悲願のG1タイトル奪取へ3頭併せで仕上げたイクイノックス(中)

◆天皇賞・秋追い切り(26日・美浦トレセン)

 天皇賞・秋(30日、東京)の出走馬13頭が26日、東西トレセンで最終追い切りを消化した。春のクラシック2冠で連続2着のイクイノックスは美浦・Wコースで3頭併せ。春2戦と異なる仕上げの意味合いを、西山智昭記者が「見た」。枠順は27日に決定する。 

 調教は軽い、でも走りは素軽い―。イクイノックスの最終追い切りをチェックした直後に思い浮かんだ言葉だ。美浦・Wコースでジャングルキング(4歳2勝クラス)を1馬身半追走し、サファル(4歳1勝クラス)に2馬身半先行する3頭併せ。直線で2頭の間に入ると、馬なりのままでも十分なスピードを見せた。ラスト1ハロン11秒5を楽々とマークし、前者と併入、後者には1馬身先着した。

 調教の5ハロンタイムを比較すると、皐月賞時が68秒3で、日本ダービー時は68秒4。今回は69秒6で、印象通り控えめだった。春2戦はルメールが騎乗しての2頭併せだったが、今回は助手での3頭併せ。パターンを変えたことに対する木村調教師の説明はこうだ。

 「併せ馬はお互いの呼吸が大事なので、毎日一緒に仕事をしていないと呼吸を合わせるのが難しい。春の2回はルメールさんが当該週に乗ったので(2頭併せでも)困難ではなかったが、今日に関しては厩舎スタッフで追い切ったので、いつも通りの形で行くというシンプルな発想です」

 負荷を増すための3頭併せではなく、普段のルーチンを優先した最終調整。ルメールで最後の“味付け”をする必要もないという思惑がみてとれる。軽く見えた調教は、仕上がっている証しと結論づけることができた。

 デビュー前から体質の弱さを抱え、菊花賞ではなく中距離の天皇賞・秋を選択したのも、長距離仕様の調教を行った際とレースでのダメージを考慮しての選択だった。ルメールが「G1を勝たなければいけない馬」と言い切る2冠連続2着馬は、順調に初タイトルに近づいている。(西山 智昭)

 ◆イクイノックスの春2戦最終追い切り   

 ▽皐月賞(4月13日、美浦・Wコース) インナリオ(4歳2勝クラス)との併せ馬。3馬身追走から、直線は馬なりで6ハロン84秒8―11秒6をマークし、半馬身先着。

 ▽日本ダービー(5月25日、同) セントオブゴールド(5歳2勝クラス=当時)との併せ馬。3馬身半追走から馬なりのまま同86秒0―11秒6で半馬身先着。

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