ルメールとの強力タッグで重賞初Vを狙うボスジラ(撮影・園田高夫)
「アルゼンチン共和国杯・G2」(6日、東京)
名門・国枝厩舎が、
ボスジラと
ハーツイストワールの2頭出しで挑む。ともに今年の札幌で長距離オープン競走を勝ち上がった勢いがあり、この秋さらなる飛躍を誓う一戦だ。しかも、
ボスジラにルメール、
ハーツイストワールには武豊と、トップジョッキーを配して万全の態勢を整えてきた。重賞初Vを目指す6歳馬2騎が、秋の府中で激走を誓う。
2頭は8月の札幌日経オープンで直接対戦。1キロ軽い斤量だった
ハーツイストワールが勝利し、
ボスジラは0秒2差の3着だった。
ボスジラはその後に丹頂Sで同レース2勝目を決めて、すぐにここを目標に乗り込んできた。国枝師は「叩き2戦目できっちり決めてくれたね。追いだしてからの反応も良かったし、今回もあんな競馬ができればいいかな」と確かな手応えをつかんでいる様子だ。
何と言っても心強いのはルメールの存在。コンビを組んで3戦3勝と抜群の相性を誇る。鞍上は先週の天皇賞・秋を制し、上昇気流に乗っている。さらに近2年を
オーソリティで連覇しており、当レースの3連覇も懸かっている。重賞初Vを目指す
ボスジラにとって、大きなアドバンテージになるに違いない。
ハーツイストワールには前走で初コンビを組んだ武豊が引き続き騎乗する。前回は文句なしのエスコートでVに導いた。「うまく乗ってくれた。今回も乗ってくれるのは心強いよ」とトレーナーも全幅の信頼を寄せる。さらに9戦8連対の東京コースに変わるのも歓迎材料だ。成長に合わせて大切に使われているため、6歳の秋を迎えても「馬は全然若い。重賞でもハンデ差を生かせれば」と指揮官の期待も大きい。名手とコンビを組む2頭によるワンツーフィニッシュも夢じゃない。