京王杯2歳Sに出走予定のヤクシマ(c)netkeiba.com
朝日杯フューチュリティSの前哨戦的位置付けのレースだが、過去10年で、このレースをステップに朝日杯へと直行し勝利した馬はない。距離適性を重視したい一戦だ。とはいえ、キャリアの浅い馬同士の一戦で、馬の個性も積みづらい。過去10年間で1番人気で勝ったのは2頭、3番人気まで広げても【6-3-4-17】と波乱傾向だ。
◎ヤクシマは、小倉競馬場芝1200mの新馬戦優勝馬で、ききょうS3着馬。デビュー戦は出遅れながらも、最後11.3秒〜11.1秒というレースラップを大外から差し切り、最後は手綱を抑える余裕を見せ、前走もレコード決着の中でメンバー最速の上がりタイム推定34.1秒で2着馬をクビ差まで追い詰めた。
父ハヴァナグレイはサドラーズウェルズ系ガリレオ分岐のスプリンター。3歳でスプリントG1フライングファイブSに勝ってはいるが、2歳時のモルニー賞2着が光る。距離はギリギリかもしれないが、その末脚は東京コースで怖い。
〇ロンドンプランは小倉2歳S優勝馬。レース前に落鉄、そして出遅れながらも最後は大外からケタ違いの末脚を繰り出した。父は新種牡馬グレーターロンドン。蹄不安に悩まされながらもデビューから7戦の間に6勝をあげた天才ランナーで、6歳になって中京記念をレコード勝ち。種牡馬としても、そのスピードを産駒に伝えている。デビュー戦では好ダッシュを決めており、ゲートは必要以上に不安に思うことはなさそうだ。
▲スピードオブライトは中山芝1200mの新馬戦優勝馬。良馬場発表だったとはいえ、降りしきる雨の中という悪コンディションの中、2番手追走からあっさりと抜け出した。父はロードカナロアで、母はディープインパクト産駒のオープン馬。小柄な牝馬ではあるが、血統的なスケールは大きい。デビュー戦で負かした2着馬、3着馬がすでに勝ち上がっていることも胸を張れそうだ。
福島競馬場芝1200m戦でデビューし、小倉競馬場芝1200m戦を好時計で勝ち上がった△ペースセッティングも、その未勝利戦で3馬身突き放した相手が次走であっさりと勝ち上がっていることも評価を高める一因だ。休み明けのもみじSを叩かれた△アスクドリームモア、すずらん賞3着△ミスヨコハマと、新潟マイルを逃げ切って挑む△エナジーチャイムも押さえておきたい。