阪神ジュベナイルフィリーズの前哨戦的な位置づけのレースで、昨年、一昨年に引き続き京都競馬場改修工事のために阪神競馬場の内回りコースで行われる。キャリアの浅い牝馬にとっては、立ち回りの上手さやゴール前に待ち構える急坂を乗り越えなければならない難コース。昨年はウォーターナビレラが、一昨年はメイケイエールが勝利しているように、能力がなければ勝ち切ることができない。

　◎バレリーナは、連闘で挑んだ小倉2歳S2着馬。1番枠からあっさりと逃げ切ったデビュー戦とは対照的に、外枠を引き当てたために前に馬が置けないような状況ではあったが、しっかりと折り合い、最後は外から力強く伸びたレース内容は好印象。2歳戦に強いダイワメジャー産駒で母はシャケトラの母サマーハの半妹。このファミリーとダイワメジャーとの組み合わせにはサルビア(りんどう賞)やコラリン(カンナS)などがいて好相性だ。

　〇アロマデローサはききょうS優勝馬。好位でしっかりと折り合い、最後は楽に抜け出してレコード勝ち。2歳戦に強いキンシャサノキセキ産駒で、母はいわゆる“薔薇一族”の3勝馬。これまでの2戦を見る限り、レースセンスに優れており、まだまだ伸び代を感じさせる内容だった。注目の一頭だ。

　▲ブトンドールは函館2歳Sの優勝馬。好発を決めたものの前半はポジションを下げ、外を回りながら一気に加速。最後は逃げ粘る2着馬をねじ伏せるような勝利だった。新馬戦、そして函館2歳Sは時計がかかる馬場状態だったとはいえ、追われてからしっかりしており、200mの距離延長でばったり止まるとも思えない。タフなコースを味方にできる一頭だ。

　ききょうS2着△クインズエルサは、母が15年ファンタジーS優勝馬。母子制覇を狙っている。母同様、馬格に恵まれてはいないものの、優れたスピードはしっかりと受け継いでいるようだ。ドレフォン産駒でサフラン賞2着△サラサハウプリティ、小倉2歳Sで、スタートのミスがありながらも渋太く追い上げて0.2秒差3着△シルフィードレーヴまで押さえておきたい。