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ジャパンC・G1」(27日、東京)
17年以来、5年ぶりに外国招待馬が4頭参戦。06年から16連勝中の日本馬が優勢とはいえ、海外勢が上位争いを演じるシーンも見られそうだ。それでもデータ班がプッシュするのは、21年のダービー馬
シャフリヤール。近2走は勝ち切れていないが、大舞台での勝負強さには定評がある。府中の2400メートルは能力をフルに全開できる条件。問答無用の正攻法でタイトルを奪取する。
22年のドバイSCを制し、ダービー馬として史上初の海外G1覇者となった
シャフリヤール。今度は日本の総大将として、堂々ラ
イバルたちに立ち向かう。
前走の天皇賞・秋は5着に敗れたものの、大當助手は「展開が特殊だったのもあるし、忙しいというか、チグハグな競馬になりましたからね」と敗因を説明。
パンサラッサが大逃げしたが、2番手以降はスローの流れ。本質的に適性よりも短い距離で、究極の上がり勝負になってしまった。「2400メートルの方が走りやすいと思います」と同助手は断言。世代の頂点を極めた舞台なら、絶対に巻き返せる。
前走のダメージはなく、「スムーズに立ち上げられました。やるごとに動きは良くなっています。だいぶ走りに力みがなくなってきました」と手応えを口にする。栗東芝での1週前追い切りでも鋭い切れ味を披露。「馬体的に成長しているのが一番ですね。1回使って脂肪感が抜けて、より筋肉が締まった感じがします」。大きな上積みを味方につけ、一変劇を思い描く。
勢いのある3歳馬、そして4頭の海外馬がエントリーしてきたが、やすやすとチャンピオンの座を譲るわけにはいかない。ダービー馬の意地と
プライドを見せつけ、日の丸を高く掲げてみせる。
〈1週前診断〉福永(レースはC・デムーロ)を背に栗東芝で5F67秒1-11秒2(馬なり)。直線では
プライムフェイズ(5歳3勝クラス)を引き離す瞬発力を披露して悠々と1馬身半先着。前回より力みがなくゆったりと走れており、ひと叩きの効果は十分だ。