ジャパンC2025に出走予定のカランダガン(今年3月、撮影:高橋正和)
日本馬にとって鬼門のレースはフランスの凱旋門賞だが、逆も真なり。フランス産馬にとってはジャパンカップ(3歳上・GI・芝2400m)が大きな壁となっている。
惜しいレースはたくさんあった。過去最高は82年の
オールアロング、91年の
マジックナイト、93年のコタシャーン、96年の
ファビラスラフイン、24年の
シンエンペラーで5回もある2着。
ファビラスラフインはシングスピールにハナ差及ばずの惜敗だった。ちなみにフランス調教馬は87年に
ルグロリューが制しているが、こちらはイギリス産馬だった。
今年は2頭のフランス産馬が参戦予定だ。1頭目は世界ランキング1位として来日する
カランダガン(セ4、仏・F.
グラファール厩舎)。サンクルー大賞、キングジョージVI世&QES、英チャンピオンSとG1を3連勝中の超強豪。とりわけ前走の英チャンピオンSではオンブズマン、
ドラクロワといった実力馬を一蹴してみせた。欧州馬だけに日本の芝への適性がカギとなるが、そこは欧州年度代表馬。力を出し切れれば圧勝があっても不思議はない。
もう1頭の
シンエンペラー(牡4、栗東・矢作芳人厩舎)は昨年の2着馬であり、今年のネオムターフCの覇者。近2戦はドバイシーマクラシックが7着、愛チャンピオンSが6着と苦戦続きだが、得意の東京芝2400mで巻き返しといきたい。
今年も日本馬は凱旋門賞を勝てなかったが、逆にフランス産馬が
ジャパンCを初制覇となるか。2頭の走りから目が離せない。