今週以降、年末までに阪神JF(12月11日・阪神芝1600m)、朝日杯FS(12月18日・阪神芝1600m)、ホープフルS(12月28日・中山芝2000m)と2歳戦を締めくくるような形でGIレースが続いていく。
昨年の阪神JFは競走実績として連勝したことがある馬で馬券圏内を独占。1着サークルオブライフは未勝利→アルテミスS、2着ラブリイユアアイズは新馬→クローバー賞、3着ウォーターナビレラは新馬→サフラン賞、ファンタジーS。今年もこの傾向は続くだろうか。
【12月10日(土) 阪神芝2000m】
◆グラングスト(牝、父ドゥラメンテ、母バラダセール、栗東・高野友和厩舎)
半兄に2020年弥生賞を制し、菊花賞3着というGI実績があるサトノフラッグ、半姉に阪神JF、桜花賞がともに2着というGI実績があるサトノレイナスがいる(父はともにディープインパクト)。
本馬は9月28日に栗東でゲート試験を合格し、一旦牧場へ戻って調整。11月18日にノーザンFしがらきから栗東へ帰厩して、坂路での追い切りを進めており、先週11月30日の坂路では4F53.5秒、1F12.4秒をマーク。まだ派手な時計は出ていないものの、追うごとに時計を詰めている印象があり、最終追い切りでどのような動きを見せるか注目だろう。
【12月11日(日) 阪神ダート1800m】
◆ゴーギャン(牡、父ホッコータルマエ、母ホザンナ、栗東・中竹和也厩舎)
母系にダートで4勝を挙げたテルミーホワイ(父マンハッタンカフェ)がいる血統。父は現役時代に数々のダートG1を制し、その産駒も兵庫チャンピオンSを勝ったブリッツファングなど、ダートでの活躍馬が多数いる。
本馬は11月18日に栗東でゲート試験を合格。そんなこともあって、追い切り本数こそ少ないが、11月23日、11月30日とも坂路で併せた新馬にはいずれも先着。時計的にはまだ目立っていないが、併せ馬で先着できる前向きさがあれば十分かなといった印象もある。
【12月11日(日) 阪神芝1600m】
◆フェールデレーヴ(牝、父トーセンラー、母デイトユアドリーム、栗東・上村洋行厩舎)
半兄にダートで3勝を挙げ、レパードSでは2着という重賞実績があるタイセイドレフォン(父ドレフォン)、母系には今年の小倉記念で2着したヒンドゥタイムズ(父ハービンジャー)がいる血統。
本馬は8月25日に栗東でゲート試験を合格。その後、しばらく栗東で様子を見て、9月になってからノーザンFしがらきへ移動して調整。栗東へは11月16日に再入厩する形となったが、その後は順調に追い切りを消化。12月1日の坂路では新馬を追走して先着しており、4F52.2秒をマーク。JRAで登録されたきょうだいからは新馬勝ちが出ていないが、追い切りでこれだけの動きを見せれば、その期待もしたくなる。なお、鞍上はD.イーガン騎手が予定されている。
◆アルーリングビュー(牝、父イスラボニータ、母アルーリングライフ、栗東・吉村圭司厩舎)
半姉に昨年の6回阪神開催、芝1200mでデビュー勝ちし、エルフィンS(中京芝1600m)を勝ったアルーリングウェイ(父ジャスタウェイ)がいる。
本馬は11月9日に栗東でゲート試験を合格。その後も在厩して調整を進め、追い切るごとにしっかりした動きを見せている。12月1日のCWではレースでも騎乗予定のM.デムーロ騎手が跨り、障害OPのショウナンサルヴォを追走して先着。6F81.6秒と速い全体時計をマークした上で、ラスト1Fを11.5秒でまとめている。ひとつ上の姉に続く、新馬勝ちを狙っていく。
(取材・文:井内利彰)