フェアリーSに出走を予定するヒップホップソウル(撮影:下野雄規)
血の後押しは絶大だ。良血
ヒップホップソウル(牝3、美浦・木村哲也厩舎)がフェアリーS(3歳牝・GIII・中山芝1600m)で重賞初制覇を狙う。
単なる良血ではない。その血統表は中山巧者の血で埋め尽くされている。母の
ダンスファンタジアが11年のこのレースの覇者なら、祖母の
ダンスインザムードも当地で04年フラワーCなど3戦3勝。さらに母の父ファルブラヴも中山開催だった02年
ジャパンCの勝ち馬だ。
そして父系もインパクト大。父の
キタサンブラックが17年有馬記念の覇者であることは言うまでもないが、祖父のブラックタイドも04年ス
プリングSを制している。つまり血統表の2代前までのうち、未出走の
シュガーハート(
キタサンブラックの母)を除いた5頭全て、中山の芝で重賞を勝っているのだ。
ヒップホップソウルも今回と同じ中山芝1600mの新馬戦を圧勝し、血統由来の巧者ぶりは証明済み。前走のベゴニア賞は惜しくも2着に敗れたが、クビ差の惜敗だから悲観することはない。一族の代名詞ともいえる中山重賞Vを果たし、クラシック候補へと浮上してみせる。