頂点獲りへ向けて好発進を決めたいヴェルトライゼンデ
 
 「日経新春杯・G2」(15日、中京)
 ヴェルトライゼンデが伝統のG2戦で満を持して始動。6歳を迎え本格化著しい素質馬が、飛躍の一年をVでスタートさせる。
 21年のAJCC2着後、屈腱炎により長期離脱。22年6月の鳴尾記念で約1年4カ月ぶりに復帰を果たすと、ブランクをものともせず重賞初Vを飾った。続くオールカマーこそイン有利の馬場と展開に苦しみ7着に敗れたが、秋の大一番となった
ジャパンCでは非凡な瞬発力を発揮。強豪相手に堂々3着に食い込んだ。「速かったですね、間から抜け出してくる時の脚は。勝ったかなとも思ったけどね。それでもあのクラスで上位に来ていますから、力はつけています」と、うなずいた池江師。負けはしたが、しっかりと強さを示した一戦だった。
 デビュー2連勝を飾り、3歳時にはクラシックを皆勤。早くから高いポテンシャルを発揮していたが、けがの功名か長期休養を経て一段と成長した。「馬体はやっぱり変わったね。
ドリームジャーニーらしからぬ雄大な馬体ですよ」と笑う指揮官。父譲りの成長力をしっかりと受け継ぎ見違える進化を遂げた。
 「復帰してからは、そんなに出負けしていないからね」と、課題としていたスタートも改善。中京コースは2戦して前述の鳴尾記念V、そして3年前の神戸新聞杯で
コントレイルの2着と抜群の相性を誇る。得意の舞台でラ
イバルを蹴散らし、23年こそ頂点獲りへ-。もう足踏みはできない。
 〈1週前診断〉栗東坂路で4F51秒5-12秒1(一杯)。
コバルトブルー(7歳2勝クラス)との併せ馬で4馬身先着。力強い脚さばきで豪快に伸びた。中間の気配も良好で、しっかりと力を出せる状態にある。