先着を決めたヴェルトライゼンデ(左)=撮影・石湯恒介
「日経新春杯・G2」(15日、中京)
ジャパンCで3着に健闘した
ヴェルトライゼンデが12日、栗東坂路で最終リハ。新コンビを組むイーガンを背に、馬なりの手応えで楽々と先着を果たした。地力はメンバー中No.1。池江厩舎は12年
トゥザグローリー、14年
サトノノブレスで制しており、相性のいいG2でV発進を決めたいところだ。
気温が上昇し始めた午前9時40分過ぎ。重厚感のある馬体を誇らしげに、
ヴェルトライゼンデが栗東坂路を駆け上がった。池江師から「2、3馬身後ろから追い掛けてラスト1Fで並んで行くように」という指示を受けたイーガンが、先行する
スペクトログラム(4歳1勝クラス)に
ロックオン。しまいに軽く気合をつけられるとビュンと加速し、ゴール前で半馬身先着を果たした。
はじき出した4F51秒0-37秒2-12秒2は、水曜の栗東坂路で
トップテン入り。感触を確かめた鞍上は「とても良かった。アクションが力強く、体の張りもいい。抜け出すとフワッとすると聞いていたけど、そういった面も確認できた。とてもいい調教ができたと思う」と満足げ。見守った池江師も「指示通りの内容でしたし、動きも良かったですね」と力強くうなずいた。
課題はトップハンデ59キロ。指揮官は「58キロを超えてからの1キロ増はこたえる。しかも、馬場が重たくなるとなおさらね」と下り坂の天候を気にするが、手綱を託された鞍上は「ス
トライドが力強くてスタミナもある。タフな中京コースは向いていると思います」とVへ自信の表情。屈腱炎から不屈の闘志でカム
バックした6歳馬が、悲願の
ビッグタイトル奪取へ向けて好発進を決める。