混戦を制したイーガン騎乗のヴェルトライゼンデ(右)
◆第70回日経新春杯・G2(1月15日、中京・芝2200メートル、稍重)
日経新春杯・G2(中京)はトップハンデ59キロを背負った2番人気の
ヴェルトライゼンデ(イーガン)が激戦を制覇した。
最後の直線。イーガンの激しいアクションに応えるように、
ヴェルトライゼンデが真ん中を力強く伸びた。
キングオブドラゴン、
プラダリアとの競り合いを制し「トップクラスの馬に乗せていただいて感謝したい」と、JRA重賞初勝利を決めた鞍上の笑顔がはじけた。
雨の影響もあり、真ん中から外めが伸びる馬場状態。抜け出すとソラを使う特徴も調教で把握し「抜け出さないように他の馬と一緒に最後まで走るように心がけた」。59キロをものともせず、見事な手綱さばきで同馬の重賞2勝目をつかみ、昨年
ジャパンC3着の底力を証明した。「59キロで勝ったことは価値があるね」と池江調教師も今後への手応えを深めた。
明けて6歳を迎えたが、屈腱炎での1年以上の長期休養などがあり馬はフレッシュな状態をキープ。2歳時から息の長い活躍を続けた父
ドリームジャーニー譲りの成長力も魅力たっぷりだ。「ハートもガッツもある。G1で好走できるように頑張ってほしいね」と期待を込めた鞍上。馬名の由来は独語で「世界旅行者」。G1初制覇を成し遂げるまで旅は終わらない。(戸田 和彦)
ヴェルトライゼンデ 父
ドリームジャーニー、母マンデラ(父アカテナンゴ)。栗東・池江泰寿厩舎所属の牡6歳。北海道安平町・ノーザン
ファームの生産。通算13戦4勝。総獲得賞金は3億7804万7000円。重賞2勝目。主な勝ち鞍は22年鳴尾記念・G3。馬主は(有)サンデーレーシング。