【東西ドキュメント・美浦＝2日】先週、レモンポップで根岸Sを制し、重賞初制覇を飾った田中博厩舎。芝でも大物候補がいるとの噂を聞きつけ、取材3日目の鈴木悠は意気揚々と厩舎へ足を運んだ。師が「まだ未熟だけど、いい馬になってくれる」と紹介してくれたのは、東京土曜の新馬戦に出走するメタルクラフトだ。

　叔母にG12勝ノームコア、G1・4勝クロノジェネシスを持つ超良血。「クロノジェネシスに毛色が似ている。面白い血統ですよね」と師も名牝に姿を重ねる。「切れるというよりは持続力型で長い距離も合う。心臓がいいし、オンオフもしっかりしているね」と能力も折り紙つきだ。田中博師自ら騎乗した、Wコースでの最終追いでは才能の片りんを披露。速い全体時計こそ出なかったものの、馬なりでラスト1F12秒4と軽快な動きを見せた。「時期的に春のクラシックを狙う感じではないので、焦らずうまく育てていってあげたい」。いつかは偉大な叔母と同じG1の頂へ。初戦の走りから目が離せない。