ゴール前でアトカラツイテクル(右)を差し切ったサーフズアップ
南関牝馬クラシックの前哨戦S2「第15回ユングフラウ賞」が15日、浦和競馬場で行われた。1番人気の
サーフズアップが差し切って重賞初制覇を飾った。同馬と2着
アトカラツイテクル、3着
デザートウインドにはS1「第69回桜花賞」(3月22日、浦和1500メートル)の優先出走権が与えられた。
サーフズアップが目の覚めるような末脚を繰り出した。矢のように伸びて、セーフティーリードを築いていた
アトカラツイテクルを逆転。近2走、重賞で惜しい競馬が続いたが、たまっていた鬱憤(うっぷん)を一気に発散させたような爆発力だった。
御神本の好騎乗が光った。先行有利の浦和で後方8番手を追走。「前が速くなったので仕掛けるタイミングだけを逃さずに追走した」。慌てず、じっくり勝負どころを待った。3コーナーで自然とポジションを上げると、4コーナーで満を持してスパートした。「残り50メートルで先頭がパタッと止まったので、きっちり替わると思った」。計算され尽くしたレース運びで23年重賞初勝利を飾った。
「本番でもいい勝負ができると思う。しっかり準備していく」と1カ月後の大舞台を見据えた。山下師も「もちろん桜花賞に行くつもりで頑張る」と宣言。重賞タイトルを手に入れて意気揚々とクラシック戦線を歩む。
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サーフズアップ 父
ドレフォン 母ハッピーウェーブ(母の父ゴールドアリュール) 牝3歳 船橋・山下貴之厩舎 馬主・吉田照哉氏 生産者・北海道千歳市の社台
ファーム 戦績6戦2勝 総獲得賞金2426万円。