南井師の下で5勝を挙げたタマモベストプレイ。15年5月撮影(ユーザー提供:モエロウエクラさん)
2月いっぱいで引退する南井克巳調教師は、JRA通算で重賞13勝を含む446勝を挙げた。多くのファンが最も印象に残っているのは、騎手、調教師の双方で重賞を制したウイングアローか。しかし、多くの活躍馬を送り出した“ホットプレイ一族”も忘れることはできない。
ホットプレイは92年生まれのノーザンテースト産駒。現役時代は8戦未勝利に終わったが、繁殖に上がるとサッカーボーイのいとこという良血が開花した。南井厩舎では8頭が走り、驚くべきことに勝ち上がった5頭は全てオープン入り。タマモホットプレイは04年スワンSと06年シルクロードSを制覇。タマモベストプレイは13年きさらぎ賞を制し、皐月賞5着、ダービー8着、菊花賞8着とクラシックでも存在感を発揮した。
産駒は全て引退したが、南井厩舎には2頭の孫が在籍している。母はともに5勝を挙げたチャームポット。タマモダイジョッキ(牡5)は2勝クラスで上位争いを続けている。また、タマモメガジョッキ(牡3)は初勝利を目指して奮闘中だ。
南井師はホットプレイの仔と孫で通算308戦33勝。足掛け20年で10億円を超える賞金を獲得した。今後は他のトレーナーの下で走ることとなる“ホットプレイ一族”だが、その活躍を目にした時には、南井師の勇姿を思い出したい。