「サウジCデー諸競走」(25日、キングアブドゥルアジーズ)
刻一刻と迫る騎手としてのラス
トライドに向け、福永祐一騎手(46)=栗東・フリー=が取材に応じ、思いを語った。会見場では今シーズン限りで引退するL・デットーリ騎手(52)=イ
タリア=とも邂逅。世界的名手と語り合い、一層気持ちが高まったユーイチが、最高のパフォーマンスをすべく決戦の日を見据える。
異国の地で最後の騎乗を迎える福永に、競馬の神様が粋で最高なサプ
ライズを用意していた。公式会見を終えた福永と、会見に出席するデットーリがバッタリ遭遇。世界の名手はユーイチとガッチリ肩を組んで再会を喜んだ。「(引退して調教師になることを)知らなかったみたいでビックリしていた。“引退を早まったな”って言ってくれた」と福永は笑みを浮かべた。
デットーリは今シーズンで引退するとあって、「(自分が調教師として)
フランキーに乗ってもらいたかったけどね。それでも、最後に一緒に乗れるのはうれしい。スーパースターやから」とあふれる感情に声を弾ませた。
日本のトップジョッキーとして活躍を残す一方、世界にも目を向け、飛び回った27年。「海外のチャレンジでいうと、ドバイDF(14年)の
ジャスタウェイの勝利はインパクトが大きかった。世界No.1のレーティングを獲得できたのは誇りに思っています」と思い出の一戦を懐かしそうに振り返る。
刻一刻と近づく騎手人生の締めくくり。今回コンビを組む
エコロアレス(サウジダービー)と
リメイク(リヤドダートス
プリント)も決戦に向けて準備は万端だ。最終騎乗となる
リメイクには「スタッフがうまくやってくれている。深めのダートだけど、アジャストすれば」と期待を寄せた。
「サウジに来たのが初めてだから、毎日が新鮮で感傷に浸る感じではないけど、最後の追い切りも終えたので、いよいよラストが近づいているな、という感じはあります」。その表情はいつも通りに穏やかだ。