東西で桜花賞
トライアルが12日、行われた。第57回報知杯フィリーズレビュー・G2(阪神)は、抽選を突破してゲートインした2番人気の
シングザットソング(吉田隼)が重賞初挑戦V。2着
ムーンプローブ、3着
ジューンオレンジまで優先出走権を得た。また、アネモネS(中山)は1番人気の
トーセンローリエ(横山和)が3連勝で、2着
コンクシェルとともに桜切符をつかんだ。大阪本紙予想担当の吉村達記者が4月9日(阪神)の本番を占った。
報知杯FRとアネモネSを終え、桜花賞
トライアルが終了。報知杯を制した
シングザットソングは課題だったゲートを克服し、ハイペースを好位追走。直線半ばで先頭に立ち、押し切ったレースぶりは見事だった。控えても競馬ができるだけに、外回りコースになる本番でも気になる一頭だ。
ただ、昨年の2歳女王
リバティアイランドの“一強ムード”は変わっていない印象だ。阪神JFはタフな流れを、中団から2着に2馬身半差の快勝。勝ちタイムは20年
ソダシに並び過去10年で2番目に速い1分33秒1(1位は19年
レシステンシア)。桜花賞と同舞台をハイパフォーマンスで制し、
ステップレースを挟まず直行するのも同じ臨戦過程。桜の女王に最も近い存在だ。
かつては“王道”だったチューリップ賞だが、16年
ジュエラー(2着)以来、桜花賞馬が出ていない。今年の
モズメイメイはスローペース、単騎逃げと恵まれた感もある。本番のペース次第ではタイム差なしの
コナコースト、
ペリファーニアとの着順が入れ替わっても不思議ではない。
別路線組では、牡馬相手にシンザン記念を制したディープインパクト産駒最終世代の
ライトクオンタムや、クイーンCを制した
ハーパーは好素材で伸びしろが大きそう。来週に行われるフラワーCもチェックが必要だが、ここまでのレースを振り返ると、他馬がリバティの牙城を崩すのは難しいと感じている。(大阪本紙予想担当・吉村 達)