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歴代2位の3勝挙げた名手 福永祐一騎手がダービーを制すまで

2023年05月25日 17:30

ワグネリアンでダービー初制覇を飾り、笑顔を見せる福永祐一騎手(写真左、撮影:下野雄規)

 今年の春、惜しまれつつ引退した福永祐一騎手(現調教師)。27年間におよぶ現役生活の中でGI・45勝(地方、海外含む)を飾り、日本ダービーは武豊騎手に次ぐ歴代2位の3勝を挙げた。紛れもなく日本競馬を代表する名手の一人であったが、ダービージョッキーの称号を手にするまでには初挑戦から20年。決して平坦な道のりではなかった。

 福永騎手のダービー初騎乗はデビュー3年目の1998年。タッグを組んだのは皐月賞2着のキングヘイローで、当日も2番人気に支持されていた。しかし、レースでは終始掛かり気味の逃げとなってしまい、直線に入ると一気に失速。武豊騎手のダービー初制覇の陰で涙を呑んだ。

 その後、99年の桜花賞でGI初制覇を飾り、同年末の朝日杯3歳Sをエイシンプレストンで勝利。同馬とは後に香港G1を制すなど、福永騎手は次第に大舞台へと活躍の場を広げていった。だが、名手をしてもダービーのタイトルは遠い。毎年騎乗を続けるが、07年アサクサキングス、13年エピファネイアの2着が最高だった。特に13年はゴール前で先頭に立ちながらキズナの強襲に屈し2着。何とも悔しい結果となった。

 風向きが変わったのは17年夏、中京の新馬戦で騎乗したワグネリアンとの出会いからだ。同馬は初陣で32.6という驚異的な上がりをマークし、瞬く間に3連勝。非凡な才能を見せつけ、18年のクラシックに参戦した。だが、皐月賞では渋った馬場が響き7着に敗れ、巻き返し期したダービーでは17番枠。比較的内枠が有利とされる舞台で痛恨の枠順だったが、福永騎手は逆に「腹をくくった」という。

 レースでは福永騎手の“覚悟”が功を奏す。皐月賞から一転、押して位置を取る競馬を選択。一歩間違えれば折り合いを欠いて大敗も有りうる戦法だったが、他馬の後ろでなだめることに成功した。加えて1000m60秒台の比較的緩いペースも味方し、非常に良いリズムで追走。直線は素晴らしい伸び脚を披露し、悲願のダービー制覇を決めた。

 その後の福永騎手は驚異的な活躍を見せる。無観客開催となった20年ダービーをコントレイルで制すと、秋には同馬で三冠を達成。さらに21年にはシャフリヤールで史上3人目の連覇を果たした。5年間でダービー3勝。加えてGI・45勝のうち17勝を18年以降に挙げるなど、騎手として全盛期を迎えた。

 だがご存じの通り、調教師転身のため今年2月末で騎手を引退。人気、実力共にピークの中での引退に寂しさを感じたファンも多いことだろう。今後は調教師としてダービー出走、そして勝利を見据えている。もし、騎手・調教師の両方でダービー制覇となれば87年橋本輝雄氏以来の快挙。ファンは“その日”を心待ちにしている。

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