農林水産省は6月6日、顕著な功績を収めた競馬関係者を表彰する第3回競馬功労者を発表した。川崎競馬の佐々木竹見元騎手、JRAの橋田満元調教師、中島滋獣医師、仲田和雄地方競馬全国協会元理事長の4人に、野村哲郎農水大臣から表彰状が贈られた。
佐々木元騎手は1960年6月に川崎競馬で騎手デビュー。1966年に当時の年間勝利世界記録となる505勝を挙げた。さらに2001年7月の引退まで41年間で通算7151勝。的場文男騎手(大井競馬所属)が
2018年に更新するまでの日本記録となるなど、長年にわたってトップジョッキーとして活躍した。引退後は10年あまり、地方競馬全国協会の参与として地方競馬教養センターで後進の指導にあたり、騎手育成に貢献した。
佐々木氏は「今回、このような賞をいただき、ありがとうございます。ジョッキーはとにかく勝つことだと、強く思ってやってきた。一番の印象に残っているのは、
スピードパーシアでの東京大賞典制覇(75年)。重賞を勝った馬はいまでも覚えている」と現役時代に思いをはせた。
アドマイヤグルーヴ、日本ダービー馬のアドマイヤベガなど数々の名馬を育て上げた橋田満元調教師は「大変恐縮な思い。一番印象に残っているレースは毎日王冠(98年
サイレンススズカ)と日本ダービー(99年アドマイヤベガ)。調教師会会長を8年務めてきましたが、その間に馬インフルエンザやコ
ロナで大変な時も競馬は1日も休まず開催してきた。競馬関係者たちの底力を感じ、うれしかった。今後も微力ながら競馬界発展のためにできることをしていきたい」と語った。
中島滋氏は獣医師として馬産地の日高地域で軽種馬診療などに尽くしてきた功績を、仲田和雄地方競馬全国協会元理事長は大井競馬の代名詞ともなったナイター開催、「トゥインクルレース」の立ち上げに取り組んだ功績が認められた。
同賞はこれまで、JRAの武豊騎手、大井所属の的場文男騎手らが受賞している。