久々のコンビでタイトル奪取を狙う藤懸とケイアイターコイズ
「プロキオンS・G3」(9日、中京)
2年9カ月ぶりの背中に、確かな変化を感じ取る。
ケイアイターコイズとは2勝クラス時代の20年10月(4着)以来のタッグとなる藤懸。デビュー3戦目から12戦連続で手綱を取ったパートナーに「以前あった緩さがなくなり、しっかりしました。(21年に)ノドの手術をしてからの連勝はすごかったですし、追い切りでも動けるようになっていますね」とオープン2勝馬らしい手応えを得ている。
今年は既に、昨年と並ぶ8勝をマーク。自身の流れも上々だ。「去年は2、3着が多かったです。やることは変わっていませんが、どこを使うかを含めて調教師や厩舎関係者と1頭の馬に調教から関わって、一つ一つに課題をつくって行けているのが、いい方に出ているのだと思います」と、ひたむきな精神が結果に表れてきた。
「僕自身の数字を上げるには、乗せてもらう馬を勝ち負けさせなければと思います。内容が濃い日々を過ごしていますよ」。現状維持は、衰退-。前だけを見続ける30歳が、2年1カ月ぶり2度目の美酒に酔うか。