【エルムS】自ら手綱をとったセキフウに武幸四郎調教師は上積み実感 武豊騎手との兄弟重賞Vへボルテージ上昇

2023年08月03日 07:15

武幸調教師を背に併せ馬で仕上げられたセキフウ(右)

◆エルムS追い切り(2日・札幌競馬場)

 第28回エルムS・G3(6日、札幌)の追い切りが2日、札幌、函館競馬場などで行われた。セキフウは札幌・ダートコースで武幸調教師自らまたがって併せ馬。今夏の北海道で3戦目だが、上積みを感じさせる体調の良さをアピールした。

 久々の勝利の美酒、そして逆転でのタイトル奪取へお膳立ては整った。21年の兵庫ジュニアグランプリ以来の白星を狙うセキフウは、札幌・ダートコースで活気あふれる動きを披露した。内ランフリーバンクス(3歳1勝クラス)と道中はぴったりと馬体を併せる形から、直線では持ったままの馬なりで4ハロン59秒5―12秒7で半馬身先着。自ら手綱を執った武幸調教師は「いい動きでしたよ。硬さが残らないように、(レース当日の)日曜日へ余裕があるように」と、好感触に声を弾ませた。

 ライバルペプチドナイルが2連勝した大沼SとマリーンSの近2走は、2着、3着と惜敗して涙をのんだ。それでも復調を感じさせる内容は評価できる。前走後は短期放牧を挟み、指揮官は「こちらに来てからの状態は、むしろ函館の時よりいい。(今夏の)3戦目というのは気にしなくていいのかな」と、さらなる上積みを感じ取っているのは心強い。

 札幌は初めてとなるが、これまでサウジアラビアやドバイ、韓国など積極的に海外遠征に挑んでおり、経験の豊富さも強みになる。「いろんな環境で頑張ってくれる馬で、重賞をいつ勝ってもおかしくない力はある。レースでやめるところを持ち合わせているが、本気で走れば通用していい。うまくジョッキーが導いてくれれば」と武幸師。レジェンドである兄・武豊との3度目となる兄弟重賞Vへ、ボルテージは上がってきた。(坂本 達洋)

 ◆武兄弟重賞V 18年開業の武幸調教師はJRA重賞3勝のうち2勝を兄・武豊とのコンビで挙げている。21年ファンタジーS(ウォーターナビレラ)が初の兄弟タッグでの重賞V。今年のシンザン記念(ライトクオンタム)が2度目だった。

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