19年ダービーを12番人気で制したロジャーバローズ(右)
 
 競馬新聞「馬サブロー」のPOGマスター、塩手智彦(栗東)と木村拓人(美浦)がお送りするPOG情報。東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。
 まずは先週の振り返りから。菱田Jは新潟の新馬戦を2戦2勝と活躍した。19日の芝1200mは
レディーエンジェル(牝、岡田、父
リオンディーズ)で逃げ切り。2番手を追走していた1番人気の
レガシーオブエリザに直線で並ばれかわされそうになったが、そこから二枚腰の粘りを発揮…鼻差でしのいでみせた。
 鞍上は「ケイコの感じからはもっといいパフォーマンスを見せられそうな印象でした。それでも勝負強さを発揮し、よく勝ってくれました。少し太かったので次走はさらに良くなると思います」と伸びしろを強調する。次走は、ききょうS(9月16日・阪神、芝1400m)になるもよう。「距離は問題ないと思いますし、楽しみです」と期待を寄せていた。
 また、20日の芝1800mは
アドマイヤベル(牝、美浦・加藤征)でV。出脚がつかず後方でじっくりと脚をためる形から直線で外へ持ち出すと、メンバー最速上がりで2着
ベストミーエヴァーとの追い比べを制した。こちらも着差は『鼻』。「まだ緩さが残るなか、素晴らしい決め手を発揮してくれた。高い能力を持っている馬。これからもっともっと良くなると思います」と将来性に太鼓判を押していた。
 さて、次週の注目新馬情報を。9月2日の新潟5R(芝2000m)を坂井Jで予定している
アンナバローズ(牝、辻野)は、新種牡馬の
ロジャーバローズ産駒。母ロックは仏G3・オマール賞(芝1600m)を18年に制している。
 辻野師は「筋肉がしなやか。馬格があって、ピリピリしたところがなく調整はしやすかったですね」とうなずき、さらに「ゆったり走るので長めの距離が良さそう」と好感触をつかんでいる。19年ダービー馬の父と同じ、新潟10Fでデビュー勝ちとなれば非常に験もいい。(馬サブロー栗東支局・塩手智彦)