競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、木村拓人(美浦)と塩手智彦(栗東)がお送りするPOG情報。東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。
先週のNHKマイルは
ジャンタルマンタル(牡、高野)が貫禄勝ちでしたね。皐月賞でもいったんは抜け出す強い競馬をしていましたが、マイル戦に戻れば最後まで脚色が衰えず強い内容でした。今後もマイル戦線での活躍が楽しみですし、古馬に入っても通用しそうな器ですね。さらなる活躍が楽しみです。
アスコリピチェーノ(牝、黒岩)は2着でした。直線ではごちゃつく場面がありましたが、それでも2着確保は地力の証明ですね。新潟でレースを見ていたのですが、ルメールが騎乗停止になったらオークス、ダービーに乗れないのでは…と記者室はザワついていましたね。過怠金で済みましたが、騎乗停止ならまた関係者が右往左往することになったでしょうから、とりあえずひと安心です。
プリンシパルSは
ダノンエアズロック(牡、堀)が見事な勝利。ダービー(26日・東京、芝2400m)の優先出走権をゲットしました。セレクトセールで超高値で取引きされ、早期デビューからPOGでもかなり人気を集めていた馬ですからね。ホッとしている方も多いことでしょう。筆者もその一人ですが、本番でもいいレースを期待したいところです。
10日には船橋競馬場で千葉サラブレッドセールが行われました。一昨年は
ベラジオオペラが取引され、年々価格も上がっているように、注目度がさらに増して来ている印象を受けます。最高価格は
スクラッタ22(牝、父
ナダル)で1億1000万円(税抜き)の高値がつきました。落札者は今福洋介氏。近年、積極的に幼駒を落札している方ですね。近親に
クラウンプライドや
ホウオウエミーズがいる血統は筋が通っていますし、
ナダル産駒でも軽さを感じさせる馬体をしていました。これは走りそうです。入厩先に関しては、うわさ程度で耳にしたのですが、まだ正式に確認できていないので、分かり次第お伝えできればと思います。恐らく来週にでもどこかの新聞社から記事が出るでしょう(笑)。
そして2番目が
キャンディネバダ22(牡、父
レイデオロ)です。
ベラジオオペラの林田祥来氏が8400万円(税抜き)で落札しました。
レイデオロ産駒は気持ちが前面に出る印象ですが、こちらは非常に落ち着いて歩けていたのが印象的。これからの成長が楽しみな一頭です。
今年も全体的に値段は高めだった印象ですね。少し前は1000〜2000万円で狙った馬は落とせるセールでしたが、もう時代が違いますね。非常に楽しく見学させていただきました。
さて、もうすぐそこまで迫っている新馬戦ですが、兄姉が堅実に走っている
ミリオンローズ(牝、萩原、父
スワーヴリチャード、母マンビア)は見栄えする好馬体の持ち主。6月2日の東京芝1600m(牝馬限定)でデビューを予定しています。鞍上は横山武。同レースには
クライスレリアーナ(牝、木村、父
サートゥルナーリア、母シユーマ)、
クラリネットソナタ(牝、田中博、父
ナダル、母レニーズゴットジップ)も予定しています。
ウィンターベル(牡、木村、父バゴ、母ノチェブランカ)は6月1日の東京芝1600mを予定しています。
そして良血の
ミッキークイーン22(牝、堀、父
エピファネイア)、
シーズアタイガー22(牝、堀、父
エピファネイア)が入厩してきました。前者は母と同じく小柄ですが、
バランスが良くてバネが利く印象。後者は父や兄姉もそうなのですが、脚や胴が長めで、栗毛に白い脚と非常に目立つ体をしています。今後の動向が楽しみな2頭ですね。(馬サブロー美浦支局・木村)