アルテミスSを制したブラウンラチェット(撮影:下野雄規)
 
 C.ルメール騎手が
ブラウンラチェット(牝2、美浦・手塚貴久厩舎)で、阪神ジュベナイルフィリーズ(2歳牝・GI・芝1600m)の8年ぶり3勝目を狙う。
 ルメール騎手はこれまで阪神JFに6回騎乗。初参戦の15年に
メジャーエンブレムで勝つと、翌16年に
ソウルスターリングで連覇達成。その後は未勝利だが、20年の
サトノレイナス、昨年の
ステレンボッシュで2着が2回ある。連対率の67%は全GIの中でオークス、菊花賞と並んでトップタイ。同じく2歳GIで、次週の朝日杯FSは13回騎乗して0勝、2着1回、3着2回だから、対照的な成績となっている。
 今年のパートナーは
ブラウンラチェットだ。日本の3歳ダート王にして、世界のダート路線を牽引している
フォーエバーヤングの半妹。ここまで2戦2勝。とりわけ前走のアルテミスSは好メンバーを相手に、好位からしっかりと脚を使っての完勝だった。血統的に距離適性の幅もありそうで、来春の牝馬クラシックの最有力候補といえる。
 パートナーを2歳女王に導くとともに、このレースの8年ぶり3勝目となるか。リーディングを独走する名手の手綱捌きに期待しよう。