【フェアリーS】16頭全て収得賞金400万円の1勝馬 オープン馬ゼロで開催された11年前

2025年01月09日 07:30

14年のフェアリーSはオメガハートロックが制した(14年1月撮影、ユーザー提供:ふがいないやさん)

 11年前のフェアリーSは大混戦だった。それもそのはず、出走16頭が全て収得賞金400万円の1勝馬だったのだ。つまり、事実上1勝クラスのGIII。これは84年のグレード制導入以降に限ると、3歳以上の重賞では初の珍事だった。

 ファンも頭を悩ませた一戦だった。1番人気には新馬勝ちしたばかりのオメガハートロックが推されたが、単勝オッズは4.4倍。グリサージュが4.6倍、イントロダクションが6.2倍で差がなく続き、5頭が10倍未満のオッズとなった。

 レースは前半3Fが36秒1、5Fが60秒4という緩めの流れとなった。直線に向いて内ラチ沿いでリラヴァティが粘り込みを図るが、アンジュデュバンやイントロダクションが食い下がる。そして坂を上がって後方勢が強襲。最後は横一戦となったが、馬群の真ん中から伸びたオメガハートロックが僅かに抜け出して先頭でゴール。クビ差の2着は10番人気のニシノアカツキ、さらにクビ差でリラヴァティが3着。実に7着までが0秒2差に収まる、まるでハンデ戦のような激戦だった。

 その後、残念ながらオメガハートロックはこれが最後の勝利に。2着のニシノアカツキは続くクイーンCで3着、オークスでも4着に健闘したが、1勝馬のままターフを去ることとなった。そんな中、3着のリラヴァティは息長く走り、2年後にマーメイドSを制覇。このレースに出走した馬では、オメガハートロックを除くと唯一の重賞ウイナーとなったのだった。

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