重賞初制覇を目指すフタイテンロック(24年3月撮影、ユーザー提供:Spice Upさん)
尾頭橋Sを制したフタイテンロック(牡6、美浦・佐藤吉勝厩舎)が、プロキオンステークス(4歳上・GII・ダ1800m)で重賞初制覇を狙う。
フタイテンロックは父トーセンジョーダン、母フェリスホイール、母の父ダンスインザダークの血統。父は11年の天皇賞(秋)をレコード勝ちするなど、重賞を4勝している。一方の母はJRAで1勝。伯母のフォルナリーナは99年の桜花賞トライアル・4歳牝馬特別の3着馬で、その孫となるアドマイヤズームは昨年の朝日杯FSを制している。
ここまで30戦9勝。2歳夏に岩手の名門・齋藤雄一厩舎からデビュー。4歳からは船橋で走り、5歳を迎えてJRAに移籍。当初は苦戦が続いたが、昨夏から本格化。格上挑戦したシリウスSで3着に健闘すると、前走の尾頭橋Sで待望のJRA初勝利を挙げた。今回は再度の重賞挑戦となるが、中京は重賞3着&3勝クラス勝ちの得意舞台。目下の充実ぶりも含めて考えれば、上位に食い込む可能性は十分にある。
トーセンジョーダン産駒はJRA重賞に延べ13頭が出走して、18年の小倉2歳Sのアズマヘリテージ、昨年のステイヤーズSのシルブロンで2回ある2着が最高着順。また、佐藤吉勝厩舎も06年の関屋記念のカンファーベストを最後にタイトルから遠ざかっている。岩手のスタッフの思いも乗せて、“たたき上げ”が関係者一同待望の重賞Vなるか。