◆中山記念追い切り(26日、美浦トレセン)
     3重賞の追い切りが26日、東西トレセンで行われた。第99回中山記念(同、中山=1着馬に大阪杯の優先出走権)では、昨秋の毎日王冠V以来となる
シックスペンスが美浦・Wコースで5か月ぶりのブランクを感じさせない動きを見せた。
     不安を一掃し、4歳初戦に臨む。
シックスペンスは美浦のWコースで併せ馬を行い、
サトノトルネード(5歳2勝クラス)を3馬身追走すると、馬なりのまま内から1馬身先着した。5ハロン65秒5―11秒2という好タイムをマークし、鋭い伸びは能力の高さを感じさせる。国枝調教師は「爪の不安がなくなり、しっかりやれた。いいものを持っているからね」と満足の表情を浮かべた。
     昨秋の毎日王冠を制覇した後、マイルCSを目指していたが、右前脚の蹄(ひづめ)を痛めて放牧へ。5か月ぶりの復帰戦となる今回、今月4日の帰厩当初は蹄に不安を抱え、坂路とプールを併用しながら調整していた。丹念な乗り込みの効果でこの日の予定を変更し、4か月半ぶりにコース追いを行えるまでに回復。力を出せる状態に仕上がり、トレーナーは「510キロ台後半になりそう(前走時502キロ)。少し余裕はあるけど、もちろん成長分もある。骨格がひと回り大きくなったね」と成長に目を細めた。
     1800メートルで重賞を2連勝中。中山でも3連勝中と舞台相性の良さは疑いようがない。負けたのは折り合いを欠いた日本ダービー(9着)だけ。「ポテンシャルは高い。期待しているよ」と名伯楽はキッパリ。毎日王冠に続くルメールとのコンビで今年始動戦を勝利で飾り、G1タイトルへの一歩とする。(角田 晨)