モーリスの覚醒 G1・4連勝につながったダービー卿CTから10年

2025年04月01日 07:30

モーリス(撮影:下野雄規)

 近年屈指の名マイラーであり、種牡馬としても活躍しているモーリスだが、デビューから連戦連勝というわけではなかった。3歳時には4連敗を喫し、転厩も経験。そんな紆余曲折の末に重賞初制覇を果たした15年のダービー卿CTを振り返る。

 モーリスは父スクリーンヒーロー、母メジロフランシス、母の父カーネギーの血統。2歳秋に栗東・吉田直弘厩舎からデビュー。新馬を勝ち、次走の京王杯2歳Sこそ6着だったが、万両賞で2勝目を挙げた。しかし、3歳を迎えて以降は悔しい競馬が続いた。重賞で3戦続けて4着以下に終わり、白百合Sでも3着に敗退。しかし、その後の休養が吉と出た。美浦・堀宣行厩舎への移籍初戦、かつ復帰戦となった若潮賞、さらにスピカSと2連勝。そして迎えた5回目の重賞チャレンジがダービー卿CTだった。

 単勝3.1倍の1番人気に推された一戦、モーリスは圧巻の走りを見せた。発馬がひと息だったこともあって、道中は後方で折り合いに専念。そこまで速い流れではなかったが、戸崎圭太騎手に焦りはなかった。迎えた直線、外に出されると一気に加速。あっさりと先行勢を飲み込むと、そのまま一気に突き放してゴールへ。終わってみれば2着のクラリティシチーに3馬身半差をつける圧勝で、マイル界に新星誕生を印象付けたのだった。

 この勝利で弾みをつけたモーリスは、続く安田記念からG1・4連勝を達成。翌年には天皇賞(秋)と香港Cを制し、マイルと2000mを制圧。歴史的名馬の地位へと上り詰めることとなる。

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