【日経賞】さあ盾獲りへ!素質開花した良血5歳馬が重賞初制覇 テン乗りVの丹内騎手「次の騎乗依頼を“キリンさん”になって待っています」

2025年03月30日 05:55

マイネルエンペラー(左)が首差で押し切った(カメラ・荒牧 徹)

◆第73回日経賞・G2(3月29日、中山競馬場・芝2500メートル、稍重)

 第73回日経賞・G2が29日、中山競馬場で行われ、2番人気のマイネルエンペラー(丹内)が首差で重賞初制覇を飾り、父ゴールドシップが15年に制した天皇賞・春(5月4日、京都)への優先出走権を手にした。

 一気のロングスパートでライバルをねじ伏せた。3角から丹内のゴーサインに応えて加速したマイネルエンペラーは、4角で早くも先頭に顔をのぞかせる。最後の直線は雨で渋った馬場をものともせずパワフルに末脚を伸ばすと、鞍上の懸命の鼓舞に呼応しチャックネイトの猛追を首差しのぎ切った。テン乗りで完璧なエスコートをしてみせた丹内は「こういう馬場も得意だし、力もつけていると思う。これからもっと上のところで勝負になると思います」と胸を張った。

 良血がようやく開花の時を迎えた。全姉が21年オークスを勝ったユーバーレーベン、半兄のマイネルファンロン、祖母マイネヌーヴェルも重賞ウィナーという期待馬。それだけに陣営にかかる重圧は大きかったが、ようやく手にした初の重賞タイトル。清水久調教師は「緩さもあってパンとしないところがあったけどそれが徐々に徐々に」解消され、「今は充実していますね」と完成の域に近づいてきた。

 「全然かかるところがないので3200メートルは問題ないと思います」とトレーナーが口にするように、次は優先出走権を手にした天皇賞・春も候補の一つに入ってくる。今年重賞3勝目と絶好調の丹内は「次の騎乗依頼を“キリンさん”になって待っています」とちゃめっ気たっぷりにコンビ継続を熱望した。古馬重賞2戦目で結果を残したゴールドシップ産駒の進撃がここから始まる。(石行 佑介)

 ◆マイネルエンペラー 父ゴールドシップ、母マイネテレジア(父ロージズインメイ)。栗東・清水久詞厩舎所属の牡5歳。北海道新冠町・ビッグレッドファームの生産。通算成績は20戦5勝。総獲得賞金は1億7258万2000円。重賞初勝利。馬主は(株)サラブレッドクラブ・ラフィアン。

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