フランスギャロの関係者(右から3番目がアンリ・ブレCOO)
日本競馬の悲願に追い風が吹く-。フランスギャロの関係者らが25日、東京都港区のJRA本部で説明会を行い、25年の凱旋門賞・G1(10月5日・仏パリロンシャン)に出走する日本馬に輸送費補助を導入すると発表した。
日本馬を限定とした補助の導入に至った経緯について、アンリ・ブレCOOは招待ではなく、あくまでも輸送補助であることを強調した上で「日本馬に出走してほしい。われわれはいずれ日本馬が勝つと思っている。少しでも補助したい。それが最善だと思っている。凱旋門賞の質を世界のベストレースにしたい。世界で活躍している日本馬を呼びたい」と熱弁。今年の対象馬は2頭。選定に関しては、昨年の凱旋門賞から宝塚記念(6月15日・阪神)までの成績を元に決定。「ベースとして考えられるのはレーティング。一番いい馬に来てほしい」とした上で、来年以降も「継続したい気持ちはある」と続けた。
フランスギャロは、JRA調教師ら関係者に
アンケートを実施し、約63%の回答を元に精査。「勝ちたいレースの1位」であったことを踏まえ、凱旋門賞の価値や権威を再認識した上で、輸送費用や事務手続き、申請の負担をスムーズに行えるよう模索してきた。
既に行われていたジャックルマロワ賞・G1(8月17日・仏
ドーヴィル)とムーランドロンシャン賞・G1(9月7日・仏パリロンシャン)の輸送費補助は継続され、ムーランドロンシャン賞に関しては賞金総額が約80%増額されることも合わせて発表された。
また、フォワ賞など凱旋門賞の前哨戦の開催が1週間前倒しされ、本番までのローテが日本で言う中2週から中3週に延長。同COOは「世界的な潮流として、(前哨戦からの)レース間隔があいている。そこに合わせていく」と説明。続けて、凱旋門賞が行われるパリロンシャン競馬場の馬場の一部改修も発表。「特に
フォルスストレートが非常に悪くなりやすい。馬が
バランスを崩して危険な面もあり、排水の改善をする。7月のパリ大賞の後から工事に着手。凱旋門賞の時には問題ない」と語った。