日本ダービー2025に出走予定のマスカレードボール(今年4月撮影、ユーザー提供:旅っ程さん)
遂に偉業なるか。今年の日本ダービー(3歳牡牝・GI・芝2400m)には8頭に史上初の父仔3代制覇がかかる。
「ダービー馬はダービー馬から」は日本ダービーにまつわる格言のひとつだ。父カブトヤマ→仔
マツミドリによって初めて達成された父仔制覇は、父シンボリルドルフ→仔トウカイテイオー、父タニノギムレット→仔
ウオッカなど、これまでに15組。かつては珍しかったが、近年はディープインパクト産駒とキングカメハメハ産駒の活躍もあって、15年から21年まで7年連続で達成されるなど急増。しかしながら、父仔3代制覇は未だに一度もない。
今年は8頭が快挙に挑む。最多出走は祖父キングカメハメハ→父
ドゥラメンテのラインで4頭。とりわけエース格は共同通信杯覇者の
マスカレードボール(牡3、美浦・手塚貴久厩舎)だ。皐月賞は後方からよく伸びて、負けて強しの3着。得意の東京に替わる今回は、前走で先着を許した2頭を逆転できていい。
また、祖父ディープインパクト→父
キズナのラインも強力だ。
サトノシャイニング(牡3、栗東・杉山晴紀厩舎)はきさらぎ賞の覇者。皐月賞は5着に終わったが、勝ちにいく競馬をしてのものだから内容は悪くなかった。祖父と父で日本ダービーを制した武豊騎手との初コンビとあって、注目度はナンバーワンだろう。また、京都2歳S覇者の
エリキング(牡3、栗東・中内田充正厩舎)も侮れない。皐月賞では大敗したが、骨折明けだったので致し方なし。世代屈指の素質馬の巻き返しに要注目したい。
その他、祖父キングカメハメハ→父
レイデオロの
カラマティアノスにも期待がかかる。今年こそは歴史が動くのか。レースを心待ちにしたい。
【日本ダービーの父仔制覇】
・33年カブトヤマ→47年
マツミドリ
・42年ミナミホマレ→54年
ゴールデンウエーブ・42年ミナミホマレ→58年ダイゴホマレ
・84年シンボリルドルフ→91年トウカイテイオー
・02年タニノギムレット→07年
ウオッカ・03年ネオユニヴァース→09年
ロジユニヴァース・05年ディープインパクト→12年
ディープブリランテ・05年ディープインパクト→13年
キズナ・04年キングカメハメハ→15年
ドゥラメンテ・05年ディープインパクト→16年
マカヒキ・04年キングカメハメハ→17年
レイデオロ・05年ディープインパクト→18年
ワグネリアン・05年ディープインパクト→19年
ロジャーバローズ・05年ディープインパクト→20年
コントレイル・05年ディープインパクト→21年
シャフリヤール