日本ダービーを制したクロワデュノール(中央)とナンバーワンポーズをする北村友(撮影・園田高夫)
「日本ダービー・G1」(1日、東京)
1番人気の
クロワデュノールが鮮やかに抜け出し、22年に生を受けた7950頭の頂点へと輝いた。
クロノジェネシスで20年春秋
グランプリ制覇を果たしたデビュー20年目の北村友一騎手(38)=栗東・フリー、斉藤崇史調教師(42)=栗東=のコンビはこれが初のダービー制覇。2着は3番人気の
マスカレードボールで、3着には6番人気の
ショウヘイが入り、皐月賞馬で2番人気の
ミュージアムマイルは6着に敗れた。
◇ ◇
勝ち馬の
クロワデュノールはやっぱり強かったね。北村(友)君も自信を持って自分のレースをしていた。どこまで我慢ができるか、脚が使えるか分かっている乗り方。それはずっと乗っている強みだね。東京も慣れているし、4角でスッと動いていった。マークされる立場だったけど、能力的には上だったし、乗り方にも迷いはなかったね。勝つべくして勝った。ここ一番で完璧な騎乗だったと思う。
1冠目の皐月賞は不利を受けた馬が多かったけど、今回はみんなスムーズに競馬ができて力を出し切れたと思う。心配していた雨も前日までだったし、馬場も乾いて良馬場でレースができた。
展開的には、大外からユタカ君の
サトノシャイニングがスッと行って好位で収まった。名手が2番手でうまく折り合いをつけて、平均のペースをつくった。だから、ある程度前に行った馬じゃないときつかったと思う。
そういう意味では、皐月賞馬の
ミュージアムマイルは少し後ろ過ぎたのかもしれない。最後は来ているんだけどね。そして、それより後ろに構えた
エリキングは立派だよ。1頭だけしまいの伸びが違った。戦前から注目していたけど、やっぱり能力が高い馬だと改めて思ったよ。故障で休んでいたのが悔やまれるけど、皐月賞を使ったことで良くなっていた。今後も楽しみだね。(元JRA調教師)