栗東坂路を力強く駆け上がるソウルラッシュ(撮影・石湯恒介)
「安田記念・G1」(8日、東京)
香港の英雄を撃破した世界の脚を、凱旋レースでも見せつける。ドバイターフV以来となる
ソウルラッシュは4日、栗東坂路で最終リハ。迫力満点の走りで駆け上がり、文句なしの出来をアピールした。1&2週前にも破格の時計をマークしており、G1V3へ向けて態勢に隙はない。美浦ではダービー卿CTの覇者
トロヴァトーレが、目下の充実ぶりを示す動きを披露した。
7歳にして、今が
ピークだ。ドバイターフで香港の英雄
ロマンチックウォリアーを下した
ソウルラッシュが栗東坂路でエネルギッシュに動いた。単走で4F52秒3-38秒3-11秒8の好タイムをマーク。数字以上に
スピード感があり、何より威圧するような迫力があった。
池江師も納得のいくアクションだ。「先週で結構仕上がっていますから。動きは良かったですね。これまでのレースと同じくらいの状態に持ってこられたと思います」と合格点を与えた。
ドバイ激走後も大きなダメージはなく、2週前、1週前と栗東CWでラスト1F10秒5と驚異的な時計をたたき出した。「若い時から成長がスローで、本格化するのは年を重ねてからと思っていた。全体的に良くなっていますね」と現在の充実ぶりを明かす。
3年ぶりに浜中がレースで騎乗する。師は「一番勝ち鞍が多いので。彼しかない」と4歳時に4連勝で才能を開花させた鞍上に託す。浜中は「乗っていない時も、いつも応援していました。すごい馬になりましたね。1週前追い切りの動きは素晴らしかった。久しぶりに乗れてうれしいですし、結果で応えたい」と力を込める。22年の安田記念は直線で詰まって13着。その無念を晴らすためにも、勝ちにこだわる気持ちは強い。
「安田記念はまだ勝てていない。種牡馬としての箔(はく)をつけるためにも、東京のマイルは勝たせたい」と師も意気込む。東京は6戦未勝利だが、3着だった昨年以上に力をつけている。4度目の安田記念で待望の初Vへ。世界を驚かせた末脚で、秋春マイルG1制覇を成し遂げる。