とても便利な時代になった。昔は競馬場や場外に行かないと馬券は買えなかったが、現在ではインターネット環境さえあれば、日本中どこにいても競馬が楽しめる。JRAのインターネット投票サービス「即PAT」も、今年6月18日で登場20年の節目を迎えた。
1800年代後半、日本に近代競馬がやってきてから、長らく馬券は競馬場内だけの娯楽だった。その後、1948年に初の場外馬券売り場が東京・銀座に登場、76年には電話投票が導入され、馬券の購入機会は広がっていく。だが、当初の電話投票は気軽に使えるものではなく、定められた募集期間に応募し、当選しないと利用できないなど、制約も多かったことから、まだまだ“紙の馬券”が一般的だった。
時代が進み、パソコンや携帯電話が大衆化すると、競馬のみならず、公営競技では電話投票やネット投票が一般的になっていく。JRAでは2005年6月18日に「即PAT」を導入。指定銀行の口座を持っていれば、即日加入でき、その日から馬券を購入できるようになった。当初はジャパンネット銀行(現・Paypay銀行)のみ対応だったが、現在では9銀行にまで拡大。中央競馬の全レースはもちろんのこと、一部の地方競馬や海外競馬も楽しめる。
電話投票の導入から約半世紀、即PATの導入から20年経過。今では競馬場内でもマークカード無しやキャッシュレス投票ができるようになり、「馬券」を取り巻く環境は変化、進化を続けている。10年後、20年後には、どのような発展を遂げているだろうか。