メイショウタバルで宝塚記念を制した武豊(撮影・山口登)
「宝塚記念・G1」(15日、阪神)
7番人気の
メイショウタバルがG1初制覇を果たした。鞍上の武豊は今年G1初勝利。管理する石橋守調教師は初のG1勝利。2着は1番人気の
ベラジオオペラ、3着は10番人気の
ジャスティンパレスが入った。
名手の手綱さばきが仁川のターフでさえ渡った。好スタートを決めた
メイショウタバルは、ジワジワと先手を主張。前半1000メートルを59秒1の絶妙なペースで通過すると、最後の直線へ。外から
ベラジオオペラが迫ってきたが、一気に加速し、突き放した。
宝塚記念最多の5勝を挙げた武豊は開口一番「うれし過ぎますね」と声を弾ませ、石橋師と抱擁した時には「涙が出るくらいうれしかったですね」と笑顔。「馬がつないでくれる縁というか、人がつむぐ馬との縁というか、本当にそういうのを感じますし、本当にいろいろな思いがありますね」と喜びをかみしめた。
完璧な逃げ切り勝利だったが「基本的には先手を取りたいなと思っていた。ただ、どれくらいのペースで行けばいいのか、どれくらいの感じで馬が走るかというのはスタートしてみないと分からないので迷いはありました」と胸中を明かした。最後の直線では「4角を回る時の勢いは良かったので、リードを取った時に何とか押し切ってくれという気持ちでした」と振り返った。
この日は父の日。
ゴールドシップとの父子制覇を
メイショウタバルが成し遂げたが、武豊は「私の父も喜んでくれていると思います」とほほ笑んだ。