14年の京王杯2歳Sを制したセカンドテーブル(14年11月撮影、ユーザー提供:モエロウエクラさん)
競馬業界で話題のドラマ「ザ・
ロイヤルファミリー」。その第2話では戸崎圭太騎手が騎乗した
ロイヤルイザーニャが逃げ切って波乱を演出していた。では、実際の重賞で戸崎圭太騎手が最も単勝高配当で勝利したレースは? その答えは14年の京王杯2歳S。伏兵の
セカンドテーブルで鮮やかに逃げ切った一戦を振り返る。
この年の京王杯2歳Sには明確な主役がいなかった。1番人気には単勝2.7倍で
ニシノラッシュが推されたが、条件クラスのくるみ賞をハナ差で制したばかり。不動の軸馬という雰囲気ではなかった。実際に
ワキノヒビキ、
アクティブミノル、
サフィロス、
ロンバルディアまでの5頭が単勝オッズ1桁台で、混戦ムードが漂っていた。
レースは伏兵の
セカンドテーブルが逃げた。他馬のマークが緩いことも利用して、テン乗りの戸崎圭太騎手はスローペースに落とす。前半600mは35秒4。これなら前有利は明らかだ。直線に向いて後続が追い上げを図るが、戸崎騎手は手綱を持ったまま。そして残り400mで追い出されると、迫ってきた
アポロノシンザンをグイッと突き放した。かわって
サフィロスや
ニシノラッシュが伸びてきたものの、残り100mでは早くも勝負あり。関西から遠征した11番人気の伏兵が、1馬身半差の完勝で重賞初制覇を果たした。
その後はしばらく低迷した
セカンドテーブルだが、古馬となって復活を果たす。惜しくも重賞2勝目には届かなかったが、水口優也騎手とのコンビで躍動。芝ス
プリント戦線を大いに盛り上げたのだった。