「新馬戦」(22日、阪神)
春のG1シリーズが終了して、期待馬が続々とデビューする季節となった。今週も話題馬が初陣を迎える。今年のダービー馬
クロワデュノールの全弟
チャリングクロス(牡2歳、父
キタサンブラック、美浦・奥村武)と、皐月賞馬
ミュージアムマイルの半妹
フェスティバルヒル(牝2歳、父
サートゥルナーリア、栗東・四位)がスタンバイ。良血馬の初戦に注目だ。
今年の皐月賞を圧巻のパフォーマンスで制した
ミュージアムマイルの半妹
フェスティバルヒルが日曜阪神5R(芝1600メートル)に参戦。血統馬が早々にベールを脱ぐ。
4月10日に栗東トレセンでゲート試験を突破すると、一度放牧を挟んで5月末に入厩。そこからじっくり乗り込まれてきた。四位師は開口一番、「言うことないですね」と納得の表情。「本当に操縦性が高いと思います。オンオフがはっきりしていて素直。乗りやすいと思いますよ」と、ポテンシャルの高さをひしひしと感じている。
11日にはコンビを組む坂井を背に、栗東CWで3頭併せを決行。伸び伸びとした走りで最後まで伸び、厩舎の先輩である
ゴールドディガー(3歳未勝利)を3馬身、
ショウリュウアサヒ(3歳未勝利)を3馬身半突き放し、6F84秒8-36秒4-11秒0を計時した。指揮官は「ジョッキーもそんなに無理していないですからね。水準以上はある」と手応えを口にした。
無傷4連勝で皐月賞を制した偉大な父も、同じく6月の阪神芝マイル戦でデビューした。「距離はレースぶりを見てからになっていくだろうけど、マイルからのスタートはすごくいいと思います」とトレーナーは力強くうなずく。「ゲートも問題ないですし、あとは順調に競馬へ向かうだけ。まずは一つ勝つことですね」。登竜門を制し、未来を切り開く。