ドウデュース産駒が来春にも誕生予定 既に150頭以上の種付け完了 数々の偉業残した英雄の2世に期待高まる

2025年06月27日 06:00

 種牡馬の仲間入りを果たしたドウデュース

 22年のクラシックをともに戦った同世代のイクイノックスドウデュース。24年に種牡馬入りし、先日顕彰馬に選出されたイクイノックスの産駒は、早くも来る25年当歳セレクトセール(7月15日・北海道苫小牧市ノーザンホースパーク)に上場される。一方のドウデュースは昨年末に現役を引退し、今春が種牡馬デビュー。産駒は早ければ来春にも誕生予定だ。2世同士もライバルとなるのか-。種牡馬としての2頭やその産駒への期待を、北海道安平町の社台スタリオンステーション・徳武英介場長に直撃した。

 はちきれんばかりに筋骨隆々の馬体。平然と上がり3F32秒台を記録してしまう傑出した豪脚。「これこそがドウデュースだ」と、全ての人々を納得させてしまう異次元の“強さ”を幾度となく目の当たりにしてきた。そして物語は第2フェーズへと進んでいく。

 種牡馬としての新しい馬生を歩み始めたドウデュース。引退から約半年。全く衰えることのないすさまじい迫力をまとった姿があった。徳武場長は「本当にエネルギッシュな馬です。やっぱりハーツクライを経由しているからですかね。コントレイルやディープとは違い、いかにも男馬って感じでたけだけしいです」と笑みを浮かべる。

 初年度の種付け料は、史上4位となる1000万円※。「こちらに来た時は疲れがありましたし、一度疲れを取ることに専念しました」と、状態を見ながらゆっくり立ち上げられたようだ。「一日3頭の種付けを行っています。まだ慣れていくことは必要ですが、体力がすごくあります。なかなか疲れることがありません」と、そのタフさには徳武場長も驚きの表情を浮かべていた。10日の取材時点では既に150頭以上の種付けが完了しており、着々と任務をこなしているようだ。

 母である米国産馬のダストアンドダイヤモンズには、シアトルスルーやゴーンウエストといった、まさに米国的な“スピード”に特化した血が注入されており、産駒もダート1200〜1800メートルくらいを主戦場とする馬が多かった。ただ、ハーツクライの血が配合されたドウデュースは、血統の壁をものともせず22年ダービーを制覇。2歳から5歳まで4年連続G1制覇という、牡馬ではJRA史上初の偉業を達成した。さらにG1を制した5戦中4戦が2000メートル以上の距離という点も驚くべきポイントと言える。

 数々の名馬を目にしてきた徳武場長も「普通じゃできないことだからね。身体能力は相当高いと思います」と感嘆の言葉を漏らす。「母系がスプリント血統だから、この馬自身もお尻が高くて背中も短い。エネルギッシュな子が生まれるんじゃないかな。期待しています」。競馬界を熱くさせた英雄が、これからの世代にどのような影響をもたらすのか-。期待は高まるばかりだ。(デイリースポーツ・小田穂乃実)

 ※初年度の種付け料はイクイノックスの2000万円が最高。2位タイがディープインパクトとコントレイルの1200万円で、ドウデュースはそれに続く高額となっている。

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