22年のクラシックをともに戦った同世代の
イクイノックスと
ドウデュース。24年に種牡馬入りし、先日顕彰馬に選出された
イクイノックスの産駒は、早くも来る25年当歳セレクトセール(7月15日・北海道苫小牧市ノーザンホースパーク)に上場される。一方の
ドウデュースは昨年末に現役を引退し、今春が種牡馬デビュー。産駒は早ければ来春にも誕生予定だ。2世同士もラ
イバルとなるのか-。種牡馬としての2頭やその産駒への期待を、北海道安平町の社台スタリオン
ステーション・徳武英介場長に直撃した。
走りで世界中を魅了した“サラブレッドの究極形”
イクイノックス。23年
ジャパンCでは後続を4馬身突き放す圧倒的な内容で有終の美を飾ると、その後は社台スタリオン
ステーションで種牡馬の仲間入りを果たした。初年度から破格の2000万円という種付け料。昨夏、徳武場長が「受胎がいい。背腰も強いです」と口にしていたように種牡馬1年生の身でありながらも早々に優等生ぶりを発揮している。
そして約半月後に迫ったセレクトセール2025。
イクイノックス産駒は25頭の上場が決定しており、世界最強馬の
ファーストクロップたちが、そのベールを脱ぐこととなる。「何頭か見てきましたが、
イクイノックスをほうふつとさせる馬が多いですね。パッと見て誰の子か分かります」と場長。「肢勢(馬が起立している時の四肢の状態)がきれいで、骨格とエネルギーの伝わり方も似ています。もの分かりが良くて、バネのある感じ。この血統はそういうところも似ていますね。しっかりキタサン(ブラック)と
イクイノックスがつながってきている」と称賛の言葉を口にした。名馬の血は色濃く受け継がれているようだ。
父
キタサンブラックは現役生活ではG1・7勝。今年のダービーを産駒である
クロワデュノールが制すなど、さまざまな
ジャンルで存在感を示す種牡馬となったが、「これまで
キタサンブラックは種牡馬としてかなり力を示してきました。G1でも活躍できるような馬を多く出しているし、これからもまだまだ続いていきそう。
イクイノックスにはお父さんを超えるような存在になってほしい。特に芝2000〜2400メートルで活躍してほしいですね」と期待は大きい。偉大な父の背中を追い、新たなステージでも花を咲かせるか-。今後も熱視線を送り続けたい。(デイリースポーツ・小田穂乃実)