「第57回函館2歳S」はセレクトセールでも大人気だった
キタサンブラック産駒が注目される。
ブラックチャリスは浜中を背に函館Wコース併せ馬で絶妙なサジ加減。新馬戦を2歳コースレコードで制した快速馬が堂々と主役を務める。
好時計を素直に信じるべきか、それとも今年の函館の芝はレコード続出とあって、うのみにできぬと疑ってかかるべきか…。
ブラックチャリスが新馬戦で叩き出した函館芝1200メートル戦の1分8秒2は掛け値なしに速い2歳コースレコード。主役を張るにふさわしい存在といえる。
浜中がまたがったWコース併走追いは大きく先行した
カピオラ(3歳未勝利)を余力たっぷりに追走。ゴール前はあえて詰め寄らず5F68秒1、ラスト1F12秒8で流して1馬身遅れでフィニッシュした。
「気合をつけるかどうかの判断を任せると言われていたので、そんなにやる必要はないと思ってサラッと。動き自体は良かったです。1回使って身のこなしがシャキッとした感じ」
上々の感触を口にした浜中は
キタサンブラック産駒の印象を問われて「メンタルのいい馬が多い」と返答し、
ブラックチャリスは「牝馬だけどイライラしていない。物事に動じないような頼もしい部分がある。お母さん(
ゴールドチャリス=20年中京2歳S勝ち)の気性はキリキリしていたんだけどね」と言うから父系の特徴が色濃く出ているのだろう。先日のセレクトセールでも
キタサンブラック産駒が軒並み億超えで落札され、話題になったばかり。その流れで週末も産駒が存在感を示すか。
函館の3重賞(ス
プリントS、記念、2歳S)を既に全制覇している浜中は、とりわけ函館2歳Sを17年に1番人気
カシアス、23年に10番人気
ゼルトザームでV。好相性と水を向けられても「意識していない」と自然体だが、
ブラックチャリスの新馬戦が決して手探りではなく「ゲートからゴールまで上手な競馬。期待した通りの走りだった」と振り返るのだから、2歳世代最初の重賞で最有力と目されるのは当然だ。