アイビスSDに出走するモズメイメイ(撮影:下野雄規)
開催は引き続き「新潟・中京・札幌」3場。
真夏の熱暑状態には出口が見えず…。今週も馬券の検討材料がいろいろと増えそうだが、暑さを吹き飛ばすような会心の的中を狙いたいところだ。
重賞は日曜日にふたつ。新潟競馬場では、夏の芝直線コースのGIII戦・アイビスサマーダッシュ(芝1000m)。そして札幌競馬場では牝馬のGIII戦・クイーンステークス(芝1800m)が行われる。
今年はアイビスSDをピックアップ。過去10年データから傾向と馬券のヒントを導き出していこう。
1.成績良いのは何人気馬?
まずは、上位人気馬の成績からチェックしていこう。
アイビスSDでは過去10年、1番人気馬は5勝。15年から21年は7年連続で連対している。成績は[5-2-0-3]。しかし一転して近3年は馬券圏外になっている。ちなみに近3年の1番人気馬はいずれも7枠か8枠に入っていた。外枠の人気馬だから大丈夫、という感じでもないのだ。
2番人気馬は[1-5-0-4]でこれも連対率としては悪くない。3番人気馬は[1-1-1-7]でもう一息という感じ。これ以外の3勝分は、7・8・9番人気馬が1回ずつ勝っている。全体的にみると4〜6番人気馬の活躍が少ないといえる。
2.荒れる理由はどこにある?
上位人気馬がそれなりに走っているにもかかわらず、このレースは配当的にはわりと荒れる傾向にある。理由は明快。1・2・3番人気馬で上位独占だった16年を除けば、馬券圏内に「8番人気以降の人気薄馬が必ず食い込んでいるから」だ。
特に近7年は「3着に8番人気以降の馬」が必ず入っている。狙うならば3頭目、もしくは3着付けに人気薄を入れていくような馬券がいいのかもしれない。
3.本当に外枠有利なのか?
新潟の芝1000m戦といえば、競馬ファンなら誰もが認識している「外枠有利」傾向。
確かに過去10年、8枠がもっとも多い4勝を挙げ、次に7枠が2勝。残りは2・4・5・6枠が1勝ずつという結果になっている。勝っていないのは1・3枠である。
これを馬券圏内30頭にしてみると、やはり1〜4枠7頭、5〜8枠23頭で圧倒的に外枠有利となっている。
しかしだからこそ、10番人気以降で馬券になった3頭はいずれも1〜3枠の馬だった。不利なのは承知の上で、一発を狙うならば内枠馬も入れておいたほうがいいのかも…。
4.結局は牝馬優勢のレース?
外枠有利は確かにこのレースの傾向のひとつ。
しかしそれよりも強い傾向が「牝馬優勢」である。
過去10年、牝馬が8勝。1着にならなかったとしても2着に牝馬。つまり「過去10年すべての年で牝馬は連対」している。さらに馬券圏内30頭中牝馬は19頭。しかも過去9年連続で「1〜3着に2頭の牝馬」が入っている。とはいえ上位3頭すべて牝馬という事象はない。
さて、今年も中心は牝馬勢となるのであろうか?