CBC賞に挑む秋山師とテイエムリステット(撮影・石湯恒介)
「CBC賞・G3」(10日、中京)
今年3月に厩舎を開業した秋山真一郎調教師(46)=栗東。
テイエムリステットでトレーナーとして初めて重賞に挑戦する。近走はダートを中心に使われてきたが、芝短距離戦で新味発揮できれば変わり身の余地も十分。ジョッキー時代から縁の深い竹園正繼オーナーとのコンビで、重賞初出走初勝利を狙う。
ステッキからタクトへ持ち替えて初の舞台。3月に厩舎を開業した秋山師が、CBC賞で調教師転向後初めての重賞に挑む。
送り出すのは、開業と同時に木原厩舎から引き継いだ
テイエムリステット。転厩前を含む直近10走連続でダート1400メートル戦に使われてきたが、目先を変えて今回は1年半ぶりにターフへ出陣。「前回はちょっと走らなさ過ぎ。あの走りを見ていると距離を詰めてみたいなと思ったし、芝に関しても
スピードがあるので」と、この条件への参戦理由を説明した。
開業から5カ月で4勝をマーク。勝ち星こそ決して多い方ではないが、そのうち2勝が8番人気以下でのものだけに、伏兵でも侮れない。「オープン馬を預けてもらって、何より重賞に使えるような馬も預けてもらっているので感謝しかないです」と周囲の支えに頭を下げる。
同馬を所有する竹園正繼オーナーとは騎手時代から続く縁。「ジョッキーの時からすごくお世話になっています。特に印象に残っているのはテイエムサンデー。重賞(03年シルクロードS)を勝てたことはすごく覚えていますよ。じっとしていると、最後はすごくいい脚を使う馬で…」と追憶にふける。くしくも、テイエムサンデーのラストランは22年前の当レース(7着)。今度はトレーナーとして、当時と同じ勝負服で思い出をつなぐ。