秋華賞で推奨した
ビップデイジーは4角から直線へ向いたときの反応の良さから一瞬夢を見ました。結果は6着。上位3頭とは力差があった感じだが、復調は間違いなく今後の活躍が楽しみだ。
菊花賞は世相や
サイン馬券なら「
ショウヘイ」間違いなし。人気も間違いないので狙うのは別の馬だ。今回着目したのは菊花賞までの実戦数。
2018年にキャリア7戦(菊花賞が8戦目)以下の馬の出走が初めて10頭を超えた(12頭)。13年以降はキャリア7戦以下の馬が馬券圏内に毎年1頭。15年以降は22年を除いて毎年2頭来ている。
特殊な3000メートルの菊花賞に照準を合わせてローテーションを組むことが顕著になってきているためだろう。今年も公式会見で「3000メートルに向けてつくってきました」という発言が、調教師や騎手から複数回聞かれた。逆にキャリア9戦以上は16年2着の
レインボーライン(キャリア12戦)を最後に来ていない。今回は
レイヤードレッド(11戦)、
マイユニバース(10戦)、
アロンディ(9戦)にとっては嫌なデータだ。
近10年でキャリアごとの成績は以下の通り。
・3戦【1・0・0・2】
・4戦【0・1・0・7】
・5戦【2・1・1・15】
・6戦【4・3・2・21】
・7戦【2・1・4・30】
・8戦【1・3・3・25】
近5年では以下の通り。
・3戦【0・0・0・2】
・4戦【0・1・0・3】
・5戦【1・1・1・9】
・6戦【2・1・2・11】
・7戦【1・0・2・18】
・8戦【1・2・0・14】
10年では勝率〈1〉3戦(33・3%)〈2〉6戦(13・3%)〈3〉5戦(10・5%)。5年では勝率〈1〉6戦(12・5%)〈2〉5戦(8・3%)〈3〉8戦(5・9%)となる。やみくもにキャリアが少ない方がいいわけではないが、トレンドはキャリア5戦&6戦だ。
今年のメンバーでは5戦がコーチュラバレーと
レッドバンデ、6戦が
アマキヒ、
エリキング、
ショウヘイ、
ラーシャローム、
レクスノヴァスの計7頭。過去20年で単勝20倍以上の馬は【0・4・5・29】で、うちノーザン
ファーム生産馬が【0・3・4・10】とほぼすべてを占める。該当馬は5頭だが、注目は
アマキヒだ。
阿賀野川特別勝利から菊花賞直行というのは、金子真人オーナーの菊花賞鉄板ローテーションだ。17年13番人気3着
ポポカテペトル、18年10番人気3着
ユーキャンスマイルと人気薄で激走した。さらに09年に阿賀野川特別2着だった
フォゲッタブルもセントライト記念3着を経て菊花賞2着。馬券圏内100%となる。
今年はG1馬不在。青葉賞組の上位馬は日本ダービーに出走せず、菊花賞を見据えて来た。そのうちの1頭で、古馬相手に2勝クラスを勝利して駒を進めてきた
アマキヒに期待したい。(編集委員・小松 雄大)