キーンランドC2025に出走予定のパンジャタワー(今年5月撮影、ユーザー提供:旅っ程さん)
 
 今年のNHKマイルC覇者の
パンジャタワー(牡3、栗東・橋口慎介厩舎)が、キーンランドカップ(3歳上・GIII・芝1200m)で史上2頭目となるGI馬の戴冠を狙う。 
パンジャタワーは父
タワーオブロンドン、母クラークスデール、母の父
ヴィクトワールピサの血統。父は19年のスプリンターズSの勝ち馬。一方の母は未出走だが、伯父の
ロジユニヴァースは09年の日本ダービー馬。近親には
ディアドラ、
ソングラインのGI馬を始め、
ランフォルセや
ノーザンリバーなどの活躍馬が並ぶ。 
 ここまで5戦3勝。デビュー2連勝で京王杯2歳Sを制覇。その後は朝日杯FSで12着、ファルコンSで4着に敗れたものの、NHKマイルCを大外から鮮やかに差し切り。9番人気の低評価を覆し、3歳マイル王の座に就いた。今回は初の古馬相手、さらにはデビュー戦以来の1200mとなるが、十分に好勝負可能だろう。
 ただ、意外なジンクスとの戦いもある。これまでJRAのGI馬はキーンランドCに延べ9頭が12回参戦。その成績は【1-0-2-9】で、勝ったのは14年の
ローブティサージュの1頭のみ。うち9頭が人気以下の着順と苦戦傾向なのだ。今秋の大目標である豪州の
ゴールデンイーグルに向けて、弾みを付けたい一戦。強敵にもジンクスにも打ち勝ち、大きく羽ばたいてほしい。