札幌芝でサトノクローク(奥)と併せ、力強い動きを見せたパンジャタワー(手前)
「キーンランドC・G3」(24日、札幌)
G1馬が貫禄を見せつけた。
パンジャタワーは20日、札幌芝で併せ馬。僚馬を追走し、ラストは力強い脚さばきでキッチリ併入に持ち込んだ。次戦には海外遠征を予定しており、国内で挑む始動戦。V発進に向け、準備万端だ。帰国初戦となる
ウインカーネリアンも函館Wで活気十分の動き。8歳という年齢を感じさせない動きで、タイトル奪取への態勢は整っている。
NHKマイルC1着以来の実戦となる
パンジャタワーは札幌芝で併せ馬を敢行。スパーリング相手の
サトノクローク(5歳3勝クラス)がかなり速いペースで引っ張って道中は大きく追走する形となったが、さすがはG1馬。乗り手の
ゴーサインに鋭く応えると、アッという間に馬体を並べてフィニッシュした。
刻んだのは5F61秒5-34秒1-11秒5の超抜ラップ。五十嵐助手は「もともと目いっぱいにと言われていたので。最後に垂れたらどうしようと思っていましたが、さすがですね」と納得の表情。「3〜4コーナーで外に出した時、反応が良くて1回(手綱を)持ったくらい。手応えを確認できましたし、折り合いもついて息の入りも問題ないです」と好内容のリハに笑みを浮かべた。
日曜のレースの場合は木曜追いを行うことが多い橋口厩舎だが、前日の降雨の影響でソフトな馬場状態を歓迎して水曜に追い切った。「(硬い馬場だと)
スピードが出過ぎちゃうので。ノメることもなかったですし、しっかりグリップしていました」と、洋芝への適性も確認でき、得るものが多い調教となった。
前走でG1初制覇を飾り、今秋は1着賞金約5億円の超高額レース・
ゴールデンイーグル(11月1日・豪ローズヒルガーデンズ)を目標に。決して100%の仕上げではないが、「走れる状態に持って来られている」と同助手。持ち前の
パワーと
スピードで古馬を圧倒し、実りの秋へ弾みをつける。